SKE48 佐藤聖羅 評判記

SKE48

佐藤聖羅(C)オリコンニュース

「1期だが、存在感はいまいち」

佐藤聖羅、平成4年生、SKE48の第一期生。
16歳でデビューする。アイドルグループの立ち上げメンバー=第一期性という格別な存在感をもってアイドルの物語をスタートし、かつ、アイドルとして過ごした時間は6年となかなか厚みがある。
アイドルグループの黎明期、これはアイドルの成長がもっとも力強く描かれる時期でもある。当然、順位闘争の熾烈さを意味し、夢の世界に踏み込んだばかりの夢見る少女が、他者の溢れ出る才能を前に容赦なく現実へと弾き飛ばされるといったシーンが間断なく描かれる、という状況を指す。SKE48も例外ではなく、グループデビュー後、夢の世界から退場する少女があとを絶たなかった。そうした境遇を佐藤は生き抜き、アイドルとしての物語を6年分積み上げているわけだから、なかなかタフな登場人物に見える。見えるが、それはあくまでも彼女の略歴を眺めた際の感慨に過ぎず、令和がはじまった現在、SKE48のメンバーリストを眺めた際に、佐藤聖羅、この名前に触れても、正直に云えば、アイドルの顔がどうしても思い出せなかった。
存在は把握できているのに、顔がどうしても思い浮かばない。アイドル時代の宣材写真を眺めても、いまいちパッとしない。アイドルの輪郭がぼんやりとしている。であれば、凡百のアイドル、とするしかない。だが、これが困ったもので、けして無関心な訳ではないのだ。たとえば、大久保佳代子がMCを務めるバラエティ番組のなかで、彼女が女豹のようなポーズを作り、エロチシズムとしての存在感を強く打ち出そうとする健気な姿は強く印象に残っており、その後が気になるアイドルの一人、という記憶がたしかにある。だが、やはり「顔」がどうしても思い描けない。つまるところ、このひとのイロそのものに、そういった端役としての宿命さのようなものがあるのではないか。
それは彼女の略歴を眺めれば一目瞭然である。順位闘争の熾烈な場を見事に生き抜き、6年間、アイドルを演じている。だが、表題曲の歌唱メンバーに選抜された回数はゼロ。この数字の関係が端的に証すものこそ、けして主人公になれない登場人物つまり端役としての存在証明である。グループの主人公になれる可能性を宿した少女が、しかし強大なライバルを前に敗北しその可能性が絶たれたとき、往々にして夢を諦めてしまうもである。無限大の可能性があればあるほど、その反動は凄まじい。一方で、主人公への可能性をなんら示唆されない、端役として生きる登場人物の場合、夢を鋭く引き裂くような敗北に晒される機会は極端に少ない。よって、アイドルの延伸が可能になる。

卒業後はグラビアアイドルになることが夢=目標だ、と語っていた佐藤聖羅だが、経歴を確認する限りでは、その目標は見事に達成できたようである。アイドル=成長物語、成長の共有という観点に立つならば、自身のファンの期待を裏切らない人物、と評価できるかもしれない。
選挙イベントに「不出馬」を表明したアイドルの第一号とのこと。その後、「不出馬」を表明するアイドルがあとを絶たず、選挙イベントそのものが形骸化した事実に鑑みれば、「佐藤聖羅」にもなにがしかの功罪を読むべきか。

 

総合評価 41点

辛うじてアイドルになっている人物

(評価内訳)

ビジュアル 10点 ライブ表現 11点

演劇表現 6点 バラエティ 8点

情動感染 6点

SKE48 活動期間 2008年~2014年

 

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