乃木坂46 5期生 注目度ランキング

乃木坂46, 特集

(C)乃木坂46公式サイト

「百花繚乱」

乃木坂46がデビュー10周年を迎えた2022年、新たに11人の夢見る少女がグループの歴史に加わった。
歴史、と表現しても差し支えないほどに厚みを増したグループの物語の次の章を担うその11人の少女たちの眼前には、「他人のそら似」という言わば絶対に忘れることのできない過去を準備することで、過去をどうやって乗り越えて行くのか、という「成長」へのテーマが引かれ、置かれた。

他人のそら似、これはひとつ間違えれば、代わり映えしない存在、にもなり得るのだが、デビュー直後、情報に囲繞され、怯え、醜態をさらし、紆余曲折しつつも、ステージの上では瑞々しく華やかに舞う少女たちを眺めるに、それぞれがそれぞれの過去を下敷きにしてアイドルの夜明けを語ろうと果敢に行動し、困難に立ち向かっているようにおもう。個々の魅力はもちろん、11人が並んだ際の構成力にも、作り手の、卓越した眼力の発揮があり、よくこれだけの逸材を同時期に集められたものだな、と感心してしまう。
おそらく、この11人の少女たちは、文壇で云うところの「第三の新人」の次の世代である「内向の世代」にあたり、瓦解しつつある共同体の維持、あるいは瓦解した共同体の建て直しをモチーフにするのではないか。

正直に云えば、優劣をつけがたい。また、デビューして間もない少女の魅力に順位を付すことが果たして可能なのか、と逡巡しなくもない。時期尚早ではないか、と。だが、「注目度」と書くのだから、その順位を付けるにあたっては、アイドルを演じる少女の内実を知っているかどうか、という点はさして問題にならないだろう。むしろ、まだまだその内実に計り知れないものがあるからこそ、どうしても気になってしまう、語ろうとしてしまう、のであり、そういった希求力をこの11人の少女たちはしっかりと備えているようにおもう。
また、前回の「乃木坂46 4期生 注目度ランキング」と同様に、今回も可能なかぎりアイドルガイドの役目を満たすように、意識した。


5期生 注目度ランキング 11
五百城茉央

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五百城茉央、平成17年生。
素朴に見える。平凡、と置き換えてもよい。しかしどうだろうか、アイドルシーンのあたらしい主流となるであろう、綺羅星の如く集まった「5期」のなかにあっては今ひとつ存在感に欠ける。端的に云えば、アイドルの佇まいに目新しさがないように感じる。もちろんそうした意味での弱さ未熟さがこの少女のアイドルとしての売りになるのだろうけれど。ファンの前にその姿をはじめて現した日、大和田南那に似ている、と話題になった。ただ、大和田のようなバルナラビリティはそなえていないようで、眺めていても、喚起されるもの、刺激されるものが今のところひとつもない。毒にも薬にもならない、という安心感のようなもの、つまり平凡さを投げ与えるところにやはりこの少女の魅力があるのだろうか。シーン全体で見ればセンターの水準にある少女の横顔を前に、平凡、と打ち出してしまうところに「5期」の”強さ”があるのだが。
「未完」をうつくしいと謳い、探し求めた今回のオーディションにおいて、言葉どおりに、バナールを引き受けたアイドルであるならば、当然、期待するのは、成長の物語、となる。価値とは常に後から付いてくるものだ、という格言に従うならば、大器晩成のひと、として静かに穏やかに注目すべき登場人物と云えるかもしれない。


5期生 注目度ランキング 10
池田瑛紗

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池田瑛紗、平成14年生。
一見すると、突飛なひと、に見える。見えるが、それをグループアイドルのキャラクターとして捉えるならば、きわめて月並みにおもう。きっと、真面目なのだろう。彼女なりに「アイドル」を勉強したのかもしれない。日常の言動、ステージ上での立ち居振る舞いの端々に「アイドル」が宿っている。アイドルとはこうあるべきだ、という理想をもっているに違いない。ゆえに、その高い規範性が、生来のデスペレートな雰囲気を毀し、ステレオタイプのアイドルを作り上げているように感じる。
とはいえ、微笑む必要がないところで際どく笑ってみせたり、等身大ではあり得ないところに等身大があるのだと確信しているような、アイドルらしく行動しようと心がけることでむしろアイドルポップスの世界観を裏切ってしまう様子には、独創に溢れたスリルの気配がたしかに控えているようにもおもう。


5期生 注目度ランキング 9
小川彩

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小川彩、平成19年生。
日常のなかで不意に手にした感情を、他者にかさね合わせ、対象との距離を手繰り寄せる。遠く手の届かない存在であっても、自分とおなじ日常の香気をそなえているのではないか、思いを馳せる。そうやって他者を知ろうとすることで、自分のことを理解していく、成長していく、という、まるで作家のような姿勢を、すでに示している。最年少なのにしっかりしている、というもはや陳腐でしかないイメージを、ほかの誰よりもアイドル本人が否定し払拭したいはずだが、ほかならぬアイドル本人がそのイメージを裏付けてしまう、コントラストの強さをもった、おもしろい存在。思惟の内に、『君の名は希望』に沿ったアイドル観、アイドルを育もうとする意志を秘めているようで、情報処理能力の高さ、柔軟性に驚く。そうしたコントラストが、ライブ表現に活かされているようにおもう。ダンス、歌声には思わず引かれる独特なものがあるし、なによりもステージ上で作る表情がとびきりに柔らかで、伸び伸びしている。
ただ、齋藤飛鳥に似ているとする、また作り手もそのように画策する「アイドル」の人物造形にいくばくかの疑問を感じなくもない。


5期生 注目度ランキング 8
冨里奈央

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冨里奈央、平成18年生。
過去を呼び覚ます「他人のそら似」ではなく、きわめて個人的であり繊細なメモワールをもとにアイドルを展開しており、「乃木坂46」に至るまでの成り立ち、またアイドルを演じることの動機には、高い好感、共感、共鳴を誘うアピアランスがあり、すでに一部のファンから強烈な支持を受けている。
アイドルに精通した知己によれば、通好みのアイドル、らしい。そのとおりかもしれない。中村麗乃のイメージに重なる、という声もある。そうかもしれない。いずれにせよ、この少女が「才器」であることに疑問を挟む余地はないようだ。個人的には、ほんとうの夢のために「アイドル」があるのだ、という姿勢を隠さない無邪気さ、大胆さつまり万能感の所持にこのひとの魅力・本領があるとおもうのだが。近い将来、このアンダーグラウンド感たっぷりの横顔を前に、多くのファンのあいだで評価が分かれ、話題になるのではないか。


5期生 注目度ランキング 7
奥田いろは

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奥田いろは、平成17年生。
アイドルになる前の、芸能界における前日譚をそれなりに有している。もちろんそれは奥田いろはに限った話ではないのだが、彼女の場合、その前日譚がアイドルの飛翔を妨げているように感じる。
上滑りした感慨かもしれない。あるいは彼女の笑顔のほうに”上滑り”があるのかもしれないが、彼女を眺めていると、ほんとうの夢を探すためにアイドルを演じる、のではなく、アイドルもこれまでの略歴にやがて含まれ羅列される仕事のひとつにすぎないのではないか、という匂いを嗅ぎ取ってしまう。彼女にすれば、ほんとうにやりたかったものこそ「アイドル」なのかもしれないが、彼女が真摯に「アイドル」に向けた憧憬をアッピールすればするほど、首を傾げざるを得ないような、そんな状況に陥っているように見える。
こうしたイメージが、ビジュアルにグループアイドルとして闘うためのアドヴァンテージを持たないことを後押し、序列闘争において奥田を苦境に立たせているのではないか。本質的にアイドルを演じる理由・動機をもたないのであれば、どんな夢を語ろうとも、その夢に乗ろうとするファンは、やはり、なかなか出てこない。そのような意味においては奥田いろはもまた、自分の過去をどう乗り越えるのか、というテーマのもとにアイドルを演じることになった、と云えるかもしれない。
この「奥田いろは」に可能性を見出すならば、アイドルである以上、その商品価値を高め、人気を獲得しようと試み、日々奔走しなければならないというお決まりの屈託に、もうすでに答えが出ている点にあり、エンターテイメントへの要求を振り切ってアーティスティックに倒れ込む情況を手にし、なおかつアーティストと呼ぶに足る、表現力と技巧の拮抗したヴァルネラブルな歌声を所持している点である。


5期生 注目度ランキング 6
一ノ瀬美空

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一ノ瀬美空、平成15年生。
微笑をたえず浮かべる、魅惑的なアイドル。野心と虚栄心、どちらも大きそうである。笑うと、目が三日月になる。山下美月に似ている。似ているだけではなく、山下のアイドルの演じ方そのものを下敷きにしてアイドルを作ろうとすでに行動しており、そのキャラクター性はあられもなく通俗的で陳腐に見えなくもないが、不思議と、好感度は高い。笑顔でいれば、周りも笑顔になる、と彼女は話すけれど、それはほんの一握りの、才能をそなえたアイドルだけがもつ特権である。どうやら彼女にはそれがあるようだ。
山下美月が前田敦子や大島優子の系譜に連なり、さらには前田敦子の流れを汲む生田絵梨花の直系に立つハイブリッドなアイドルであることは最早あらためて説明するまでもないが、その山下の直下に名を記すアイドルがしっかりと誕生した、しかもどうやら本人もそれを意識しているようで、その明晰さに深い感興をまず見出す。
早い段階で自分の役割を見つける、理解する、そしてそのとおりに行動するメンバーは、やはり順位闘争の場において有利な立場を築くのだろうし、自我の模索劇、アイデンティティの追求と追究にアイドルの魅力の大部分を打ち出してきた乃木坂46においては、自分ではないなにものか、を演じることに没頭すればするほど、やはりそのアイドルに豊かな物語性が宿るようにもおもう。
この少女は、笑顔のひと、いや、笑顔のアイドル、なのだろう。様々な、鑑賞者の意識を引掻く笑顔=表情をもっているように感じる。おなじ微笑でも、冷笑的に見えたり、傍観的に見えたり、儚かったり、またステージの上では活力が横溢しているように見える。たしかな多様性がある。しかるに、ビジュアルの印象でアイドルの性格を決定されてしまうところに山下美月つまりは一ノ瀬美空のおもしろさがあると云えるだろうか。
他者が抱いているであろう幻想的イメージを受けきり、その役割を演じきろうとすることで、アイドルを演じる少女自身、そのイメージどおりの性格をそなえて、やがては、じゃあほんとうの自分とはどのような「自分」なのだろう、と屈託を抱え込み、ほんとうの自分を探す旅に出る。
今後、多くのライブステージで『僕は僕を好きになる』を、センターに立ち表現することになるはずだが、そうした時間のなかで彼女の素顔の輪郭が埋められるのではないか。


5期生 注目度ランキング 5
菅原咲月

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菅原咲月、平成17年生。
燦然と輝いた、文句のつけようがないアイドルだが、シリアスでもある。朗らかに笑うことで、アイドルを演じる暮らしのなかで少女を襲う様々な問題を凌げてしまう現在の状況が、ある日一変し、その笑顔の裏に忍ばせた屈託を多くのファンに差し出す日がいずれ来るのではないか、という予感を投げている。おそらくは、このひとの場合、過去を乗り越える、ではなく、過去の自分と向き合う、というところにアイドルの、逃れがたいテーマがあるようにおもう。
デビューした日、橋本奈々未に似ている、と多くのファンが興奮し、ノスタルジーに浸った。橋本奈々未に似ているとされる、あるいは、橋本奈々未に似せようとするアイドルはこれまでにも複数存在したが、そのいずれもがニセモノであったのに対し、この菅原咲月はそうしたキッチュな存在と一線を画している。
橋本奈々未というひとは、違和のひと、であり、日常に感じる違和を隠さずに表現した。逆説的に、その存在感をして作詞家・秋元康の編む多くの楽曲に対する違和を生んでいた。幼稚なアイドルソングを、そのとおり幼稚なものとして映し出してしまう、そんな佇まいをもったひとであり、そうしたアイドルの有り様を前にし、とくにそのアイドルの卒業ソングを書かなければならないとなった際には、作り手に緊張を強いたことだろう。『サヨナラの意味』がアイドルの卒業を歌った楽曲でありながらもアイドルポップスの枠組みを容易に貫くのは、橋本奈々未に迫力があったからである。『ガールズルール』や『君に叱られた』を踊る菅原咲月を眺めるに、なるほど、たしかに橋本奈々未のような「違和」をそこに感じる。


5期生 注目度ランキング 4
岡本姫奈

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岡本姫奈、平成15年生。
アイドルとして、その姿をファンに披露する前に、活動自粛が公式サイトにて告げられるという、なんとも屈曲した、お粗末な物語の書き出しを記している。
おもしろいのは、そうした岡本のストーリー展開が(ストーリー、などと表現したら反感を買いそうだけれど)、彼女をほかの誰よりも「アイドル」に仕上げている点だろう。過去を乗り越える、という成長の物語とその共有において、岡本姫奈はまさしく「アイドル」なのだ。
過去を乗り越える、と言っても、それは過去の自分の行いを常に反省し、過去を見つめ続けろ、と唱えているわけではないし、そんな窮屈なアイドルは、見たくもない。この独特な存在感を把持した少女に期待してしまうのは、潜行させたその素顔・本性が、乃木坂46の一員になったという自覚のなかで、夢に憑かれた少女たちの純粋さを目の当たりにし、彼女たちと夢に結ばれた絆を編むことで、本性そのものが変化する、つまり本来もっていた日常のひとつの素顔を喪失し成長する物語であり、現在の岡本姫奈にはすでにその傾向が見て取れる。
人は簡単には変われない、と言って退けるのは簡単だが、そうした文言が立ちはだかれば立ちはだかるほど、彼女がほんとうに変われた際の、成長した際の興奮、感動は大きなものになるだろう。

なによりも、この少女には並々ならぬライブ表現力がそなわっている。ダンスだけでなく、表情にも目を瞠るものがある。ビジュアルも良い。アイドルとして豊穣な物語を描くであろう気配に満ちている。


5期生 注目度ランキング 3
井上和

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井上和、平成17年生。
豊かな才能をそなえながらも、過去に足を掬われ、不意打ちを喰らい、どうしようもない醜態をさらす同期の面々を前にしてもなお力強く笑う井上和を眺めることは、「活力」にほかならない。このひとさえいればなんとかなる、という希望、安堵すらある。この、青粕毛のクリオージョのように発光する井上和がもし倒れてしまったら、5期は瓦解することだろう。裏を返せば、5期の面々がその個性を縦横に発揮できるのは、井上和という中心軸にもたれかかることができるからである。そうした意味ではもっとも強い緊張感、プレッシャーを強いられているメンバーと云えるかもしれない。5期の旗手、とみなすべきだろう。
乃木坂46の次世代を担う登場人物であるのはもちろん、アイドルシーンそのものを背負う存在、生駒里奈、西野七瀬、白石麻衣、齋藤飛鳥、遠藤さくら、賀喜遥香に次ぐ、菖蒲色の群像を成立させる強い主人公であるようにおもう。この少女が、アイドルとしてどのような飛翔を描くのか、そしてその後文芸の世界においてどのような成功をつかむのか、「アイドル」の消長を問う上で重要な人物へと成長する可能性を持っている。
『絶望の一秒前』のパフォーマンスを眺めるに、すでにアーティフィシャルな表情をもって楽曲を表現している。主役としての自覚、矜持が認められ、やはり頼もしくおもう。


5期生 注目度ランキング 2
中西アルノ

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中西アルノ、平成15年生。
乃木坂46の13代目センター。すでにその存在感は絶大であり、神秘ですらある。どのような言葉を発するのか、どのような笑顔を見せるのか、一挙手一投足が注目の的になっている。
オーディション合格後、ほどなくして、過去が掘り返され話題になった。おもしろいのは、中西アルノの過去の中身などではなく、中西アルノの過去を問題視することで、眠れないほど退屈で不安だった日々をどう乗り越え夢を叶えるのかという乃木坂46的魅力に溢れた「夜明け」のストーリー展開の下敷きを用意した大衆自身が、中西アルノの存在をけして認めないと呼号するという、アイロニー、倒錯によって、中西のアイデンティティではなくグループのアイデンティティが揺らぎ剥奪されてしまったことだろう。
アイドルがファンを映す鏡ならば、中西アルノをして、彼女にグループの歴史を破壊されたと嘆き騒ぐファン自身がまさにグループの歴史=アイデンティティを裏切り傷めつけているという光景、大衆の幼児性を暴き出してしまうその性(さが)は、中西アルノというひとが正真正銘のアイドルであることを証し立てている。
ゆえに、アイドル的魅力に溢れながらも一般大衆にアイドルとして許容されない、伏し目がちに微笑む、常にどこか孤独に見える、またそう振る舞わなければならない中西アルノのその存在感は、グループの歴史において、いや、現在のアイドルシーンにおいて段違いに映る。
たとえば、その存在感は、真に天才であるか、という問いは別にしても、大衆から天才と称揚され、また同じ数だけそれを否定されるなかで、神秘的にアイドルを演じ振る舞わなければならない情況に落ち込んだ平手友梨奈と遠く近く響き合っているようにおもう。
存在感、この一点において中西アルノには、平手友梨奈と並ぶ、他を寄せ付けないもの、があり凡庸の範疇をはるかに抜け出ているかにみえる。


5期生 注目度ランキング 1
川﨑桜

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川﨑桜、平成15年生。
尊大である。尊大、と言うと、これはアイドルにとってあまり好ましくない要素におもうが、ファンを動揺させるその尊大さを、ファンに興奮を投げ与えるアドヴァンテージへとすり替えてしまえる資質が一つだけある。それは、ビジュアルである。息を飲むほど凛として美しい女性が、アンビジョンに溢れ、鷹揚に構えていれば、それだけで観衆は”彼女”の虜にされることだろう。自尊心が高く、他者に一歩もゆずることなく立ち居振る舞うからこそ、騎士は跪き、その命を捧げると誓いを立てるのだ。
まるでスタンダールの小説の登場人物のような、そのビジュアルの内に見出す逸材感においては、小畑優奈、佐々木琴子を凌ぎ、AKB48から連なるグループアイドルシーンのなかで冠絶した光量を放っている。であれば、センターに立つのは当然として、この少女を原動力に作詞家・秋元康がどのような物語を編むのか、期待をかけると同時に、小畑優奈、佐々木琴子の失敗を繰り返すことがないように、今はただ祈るばかりである。

2022/05/17  楠木