SKE48 無意識の色 評価

SKE48, 楽曲

 

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北川綾巴さん(@ryoha1009)がシェアした投稿

「静寂には色があるんだ」

 

グループの集大成というよりは、クロニクル(年代記)と表現すべきだろうか。
「色彩」をテーマに扱った楽曲は(アイドルポップスのみならず)多く存在する。作詞家にとって「色」とは、やはり、あらゆる事象、物体、言語にメタファーを付与しやすい、普遍的なものなのだろうか。この楽曲の歌詞は、「無意識」という想像力の欠如に対する可能性を提示しているように感じる。想像力の欠如をネガティブなものに捉えずに「活力」を得るための受動的な装置と扱ってしまう点をどう捉えるべきか。作詞家に手腕がある、と評価するべきなのだろうか。

映像作品について。
「色」の表現にCGを使用している点に殺風景さをどうしても感じてしまうが、しっかりとアイデアを練って、用意されたコンセプトに実像(内容)とタイミングがズレないように完成させる、というのは我々ユーザーが考えている以上に、困難な作業だと想像する。この楽曲においては、見事に成功を収めた、と云える。


「色彩」がもつイメージを、アイドル個人、グループの歴史にファンがそれぞれ自由に当て嵌めることによって、ノスタルジックな世界への入り口(扉)が出現する。この単純明快な仕掛けは、グループにとっての”あたらしい世界”を拡充するために(あたらしいファンを獲得するために)過去のコンテンツの息を吹き返す役目も果たす。

アイドルの成長やクロニクルという観点で、過去の自分からの移動距離が最も長い松井珠理奈。過去の自分と現在の自分のアイデンティティが最も乖離している北川綾巴。この2名が、この楽曲のもつ求心力を高めている、と感じる。
STU48の『暗闇』がアイドルシーンのトレンドを過剰に意識した結果、安易な「折衷案」を採用してしまったが、この『無意識の色』は、”アイドルらしさ”の正統的な進化をみせ、現代アイドルの存在理由を深化させている、と云える。

 

総合評価 75点

現在のアイドル楽曲として優れた作品

(評価内訳)

楽曲 15点 歌詞 12点

ボーカル 13点 ライブ・映像 17点

情動感染 18点

 

歌唱メンバー:北川綾巴、松井珠理奈、江籠裕奈、大場美奈、小畑優奈、北野瑠華、惣田紗莉渚、高柳明音、竹内彩姫、日高優月、古畑奈和、鎌田菜月、熊崎晴香、後藤楽々、菅原茉椰、須田亜香里

作詞:秋元康 作曲:中山聡/足立優 編曲:佐々木裕

評価点数の見方