乃木坂46 あんなに好きだったのに… 評価

乃木坂46, 楽曲

 

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「風の向きが変わり始めた頃」

 

この楽曲のテーマは、片思いの相手を知れば知るほど好きになってしまうという陳腐なものである。客観的にみれば、呆れ果てるような出来事も「片想い」という力でプラスの方向に働いていく。「僕」は「君」の仕草や立ち居振る舞いから、自分にとって都合の良い解釈、解答を得ていく。すべて許せてしまう「無償」という情動が引き起こっている人間の視点を描いている。もちろん、直喩として、恋愛だけではなく、日常における些細な出来事を対象にしているのだろう。

私は、タイトルから「転向」をテーマにした楽曲だと期待したが、真逆であった。例えば、好意を抱いた人間を観察していくうちに、理想との乖離と遭遇し、少しずつだが恋愛という行為自体が「僕」にとって面倒くさいものに変質するような、現代人の性向を描いた楽曲が提供できれば、それは文学的な要素を充たす。きっと「おもしろい」と感じるはずだ。あるいは、この「僕」の観察の行く末に、「君」が自分(僕)以外の人間に恋をしていて、その対象が、自分(僕)が激しく嫌悪している人間だということを発見してしまう…。そういった「オチ」が用意されていれば、楽曲の評価は変わっただろう。

「風の向きが変わり始めた頃」や「クラスメイトを殴った教師に」など、歌詞のなかで使用されている言葉のセンスは良い。作詞家の個人的体験の想起とまではいかないが、安易な想像力に頼らずに写実という観点を看過していないと評価できる。

 

総合評価 47点

何とか歌になっている作品

(評価内訳)

楽曲 9点 歌詞 12点

ボーカル 7点 ライブ・映像 10点

情動感染 9点

 

歌唱メンバー:秋元真夏生田絵梨花井上小百合、岩本蓮加、梅澤美波、衛藤美彩大園桃子、齋藤飛鳥、斉藤優里、桜井玲香、白石麻衣、新内眞衣、鈴木絢音、高山一実、西野七瀬、星野みなみ、堀未央奈、松村沙友理、山下美月、与田祐希、若月佑美

作詞:秋元康 作曲:木下めろん 編曲:木下めろん

収録トラック:ジコチューで行こう! 自分じゃない感じ あんなに好きだったのに… 心のモノローグ 三角の空き地 空扉 地球が丸いなら

評価点数の見方