乃木坂46 乃木坂の詩 評判記

「あやふやな夢を探していただけ」
楽曲、歌詞、ミュージックビデオについて、
努力、感謝、笑顔 といった、アイドルの作り方、演じ方を、詩情を捨てるようにして語っている。初心にかえる、の初心の部分を歌っている。作詞家の、アイドルに対する教養と啓蒙への意欲を消化させると同時に、グループにおける、楽曲郡あるいはライブステージ上でのアイデンティティ的存在を意図して作り上げている。あらゆるライブの、あらゆるステージの上で過去から現在まで、間断なく、繰り返し披露されており、デビューシングルのカップリング曲でありながら、楽曲が披露されるたびに現在のアイドルとの思い出と過去の物語、すでにグループから去ったアイドルの横顔が想起されるため、郷愁はない。
楽曲に付された作詞家の啓蒙と、令和を迎えた現在のシーンのあり方が、おおきくズレてしまっている点は皮肉と捉えるべきか。今を生きるアイドルたちのほとんどは「あやふやな夢を探してい」るのではなく、アイドルでありつづけることが「夢」を叶えるための唯一の手段となってしまったのだから。
今作における試みと手法は、坂道シリーズの他のグループにおいて、踏襲され、慣習化されている。
総合評価 50点
聴く価値がある作品
(評価内訳)
楽曲 10点 歌詞 10点
ボーカル 10点 ライブ・映像 10点
情動感染 10点
歌唱メンバー:安藤美雲、生田絵梨花、生駒里奈、市來玲奈、伊藤寧々、伊藤万理華、井上小百合、岩瀬佑美子、衛藤美彩、柏幸奈、川後陽菜、川村真洋、齋藤飛鳥、斎藤ちはる、斉藤優里、桜井玲香、白石麻衣、高山一実、永島聖羅、中田花奈、中元日芽香、西野七瀬、能條愛未、橋本奈々未、畠中清羅、樋口日奈、深川麻衣、星野みなみ、松村沙友理、宮澤成良、大和里菜、若月佑美、和田まあや
作詞:秋元康 作曲:井手コウジ 編曲:井手コウジ
引用:見出し、「」秋元康/乃木坂の詩