AKB48 365日の紙飛行機 評判記

AKB48, 楽曲

(C)唇にBe My Baby ジャケット写真

「さあ 心のままに」

楽曲、ライブ、ボーカルについて、

少しずつ息切れしていく、徐々に掠れていく山本彩の「声」は、一つの「時代」を映す、そんな歌声にきこえる。現代の日本人は過去の時代に憧れないし、今の、この国を、時代を嘆いてさえいる。山本彩は、どの時代にも生きたくはない、そんな彼らの共感を買う、今この瞬間を季節の記憶にするような、そんな歌い方をする。”唄うことはむずかしいことじゃない”、とでもつぶやくように。
アイドルの存在理由を考えるとき、使い古された言葉だとしても、それはやはり、観る者に活力を与えること、だとおもう。その観点でみれば、「365日の紙飛行機」が到達した閾に匹敵する歌は過去から現在に至るまで、アイドル史には存在しない。これまでも、これからも、くり返し聴かれるのだろうし、様々な物語のなかで口ずさまれる曲だろう、とおもう。

歌詞について、

闘病中の人間の心情にリンクしたと聞く。それは、この歌詞がひとつの「文学」であることへの証明になるだろう。もちろん、作詞家がそれを狙って書いた訳ではない。作詞家が「人間」を描いたのだから、当然それは、あらゆる人間の心とリンクする。リンクしてしまう。というだけの話である。言葉の真の意味で、普遍性ある詩情が編まれた、ということなのだろう。
もちろん、アイドルを演じる少女に向けられたメッセージも平易でありながら本質を看過しておらず、アイドルの虚構=もうひとりの自分(ここではない、もうひとつの別の世界)の存在と、その物語の作り方を詩的責任を負うように述べているため、アイドルを「子供」扱いする作詞家・秋元康の俗悪さが「子供」の未来に対する希望の露出に、生来のイノセンスに打倒されている。

 

総合評価 100点

アイドル史に銘記されるべき作品

(評価内訳)

楽曲 20点 歌詞 20点

ボーカル 20点 ライブ・映像 20点

情動感染 20点

歌唱メンバー:入山杏奈、柏木由紀、加藤玲奈、木﨑ゆりあ、北原里英、小嶋陽菜、兒玉 遥、指原莉乃、島崎遥香、高橋みなみ、松井珠理奈、宮脇咲良、山本彩横山由依、渡辺麻友、渡辺美優紀

作詞 : 秋元 康 / 作曲 : 角野寿和・青葉紘季 / 編曲 : 清水哲平

 

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