AKB48 高橋みなみ 評判記
「AKBの骨格を作り上げる」
高橋みなみ、平成3年生、AKB48の第一期生。初代センターであり、「神7」のメンバー。初代総監督を務める。
大衆を向こうに回して、努力は必ず報われる、と表明したその横顔に象徴されるように、現実のなかでアイドルがどのようにあるべきか、どのように立ち振る舞うべきか、深い理解に達した人物である。
今日の文芸において、世界から争いごとなんか消えてなくなってしまえばいい、と言葉にして無垢に歌えるのは、もはやアイドルだけだろう。アイドルだけが言葉にして伝えられること、踊りや歌にして表現できることを、率先して大舞台の場で示した点、大衆にアイドルの役割を教えレゾン・デートルを確立した点、また他に類を見ない強運の持ち主であった点からも、高橋は生まれながらのリーダーであったことがわかる。目のらんらんとした、熱に浮かされた少女たちの唯一の理解者としてのその存在感は別格である。
知性はなかったが、直感に優れ、自制心はほかのだれよりも高く見えた。総監督という立場の中に「主人公」としての可能性を埋もらせてしまったが、それと引き替えにAKB48=今日のアイドル観の骨格を作り上げた。
総合評価 64点
アイドルとして活力を与える人物
(評価内訳)
ビジュアル 13点 ライブ表現 14点
演劇表現 8点 バラエティ 14点
情動感染 15点
AKB48 活動期間 2005年~2016年