NGT48 シャーベットピンク 評判記

「シャーベットピンク」
歌詞、楽曲、ミュージックビデオについて、
1年9ヶ月ぶりの新譜。センターポジションに立つのは藤崎未夢。
5thシングルにしてすでに4人目のセンター=主人公が誕生しており、楽曲の中央で踊る少女だけではなく、その周りで踊るアイドルを眺めることで、作品に対し様々な視点を持つことが可能。
今作では、絶望の氷解、雪解けとして、”再会”や”再起”をテーマに定めている。アイドルらしく、あくまでも笑顔で、という意識が明確にみてとれる。楽曲を、現在を生きるアイドルをみてもらいたいということなのだろう。たしかに、映像作品をどれだけ鑑賞しても屈託のようなものは拾えない。バックグラウンドよりも眼前に映し出されるアイドルの姿形に集中できる。小熊倫実のビジュアルはいよいよ群を抜くかがやきをみせているし、なによりも中井りかがキュートだ。映像のなかで強い存在感を放つ彼女を眺めていると、身近な日常の物語と映像作品の内で揺れるアイドルの表情、どちらが本当の「アイドル」なのか、ひとつのクリティークをつかむ。もちろん、試されるのは、笑顔を作る少女たちだけではない。ファンもまた、アイドルにどこまで本気になれるのか、すべてがバカバカしい茶番劇ではないか、といった自問自答にさらされているはずだ。
ただし、作品そのものは、あてこすりを嫌ったのか、きわめて平板。
総合評価 53点
聴く価値がある作品
(評価内訳)
楽曲 13点 歌詞 10点
ボーカル 10点 ライブ・映像 10点
情動感染 10点
歌唱メンバー:荻野由佳、小熊倫実、角ゆりあ、日下部愛菜、清司麗菜、太野彩香、中井りか、中村歩加、奈良未遥、西潟茉莉奈、西村菜那子、本間日陽、山田野絵、安藤千伽奈、大塚七海、小越春花、加藤美南、川越紗彩、小見山沙空、佐藤海里、曽我部優芽、對馬優菜子、寺田陽菜、富永夢有、藤崎未夢、古澤愛、古舘葵、真下華穂、三村妃乃、諸橋姫向
作詞:秋元康 作曲:三谷秀甫、TAMATE BOX 編曲:APAZZI