乃木坂46 シンクロニシティ 評価

乃木坂46, 楽曲

シンクロニシティ ジャケット写真 (C) 乃木坂46

「抱え込んだ憂鬱」

歌詞について、

”ガッカリ”という感情表現を置くべきだろうか。素晴らしい世界を指し示した楽曲の足を詩情が引っ張っている。グループアイドルの共時性について、現代アイドルの醜態を傍観し、また自身の日常に倦むほど手繰り寄せてきた作詞家がどのような物語を描くのか、という期待感にはこたえてくれなかった。なによりも、まず、説得力が無い。配置された共感の吸い込み、あるいは対立命題への仕掛けがことごとく的を外している。シンクロニシティという言葉の響きが気に入っただけで、言葉が”抱え込んだ”意味への理解がまったく足りていない。とくに、クリシェに対する無頓着と功罪からも、浅薄と斬り捨てるべきだろう。自己模倣によって描かれた横断歩道では、今日もまた、いつものように信号が赤から青へと変わるだけであり、主人公は何処にもたどり着かない。
一方で、その詩的世界に提示される、明日は今日なのかもしれない、という徒労の繰り返しから、仮りに、もし、この楽曲が生駒里奈の卒業ソングと置かれていたら、とアナザーストーリーを妄執するのならば、幾許かの感興を得ることは可能。

 

 総合評価 68点

再聴に値する作品

(評価内訳)

楽曲 17点 歌詞 9点

ボーカル 16点 ライブ・映像 14点

情動感染 12点

歌唱メンバー:井上小百合、新内眞衣、高山一実、星野みなみ、若月佑美、樋口日奈、寺田蘭世、桜井玲香、松村沙友理、久保史緒里、生駒里奈、大園桃子、衛藤美彩、秋元真夏、山下美月、堀未央奈、生田絵梨花、白石麻衣、西野七瀬、齋藤飛鳥、与田祐希

作詞: 秋元康  作曲:シライシ紗トリ  編曲:シライシ紗トリ