乃木坂46 相楽伊織 評判記

乃木坂46

相楽伊織(C)日刊スポーツ

「『卒業』への悔悟を抱かせた最後のメンバー」

相楽伊織、平成9年生、乃木坂46の第二期生。
カウンタックな美貌をもって、息の長い、熱烈なファンを生んでいる。
脇の甘そうな、戯けた様子を見せながら不意に物事の核心をつく鋭い言葉を投げかける、意外性のあるアイドルであり、様々な場面でファンを驚かせている。一転、アイドルとして、これだけは譲れない、というポリシーを表明する場面も多く、思考の柔軟性を欠き、大衆にその魅力の大部分を伝えるまでには至らなかった。
ドキュメンタリー作品をとおして『第一期生オーディション』への参加が周知されたことで、1期落選メンバー=乃木坂の1期のどのメンバーに対しても才能が劣る登場人物だとする安易な評価、アイドルの価値の引き下げが起こり、瑞々しさを失ってしまった点は、「不遇」と云えるかもしれない。
同期の北野日奈子が休業した際に、自己回復に至るまで寄り添うなど、非常に印象的な場面を残している。けれど相楽伊織の物語のなかで最も印象的な場面は、やはり卒業を発表したその瞬間となるだろうか。
アイドルとしての成長の限界に達したわけでもないし、アイドルをやりきったようにも見えない。これからも当たり前のようにそこに存在するだろうというその無意識を一刀両断するタイミングで発せられた、その卒業の報は、グループの多くのファンを動揺させた。そうした動揺をファンに与えたのが、乃木坂においてはこの相楽伊織が最後であるという点に、相楽伊織というアイドルの価値・魅力を知るヒントがある。

 

総合評価 63点

アイドルとして活力を与える人物

(評価内訳)

ビジュアル 14点 ライブ表現 11点

演劇表現 14点 バラエティ 12点

情動感染 12点

乃木坂46 活動期間 2014年~2018年