AKB48 駒谷仁美 評判記
「ハートまで近づけない」
駒谷仁美、昭和63年、AKB48の第一期生。
AKBが国民的アイドルへと姿を変える前にグループを去った、早期離脱者に数えられる。当然、人気・知名度は無きに等しい。その剽悍な面構えをよそにアイドルの輪郭はぼやけていて、ほとんど暮色に包まれている。
当時、AKBはまだまだ情報の小さな世界で、劇場における立ち居振る舞い、ライブパフォーマンス次第でいくらでも序列を覆すことができる、腕次第でどうとでもなる幸運な時代にあった。裏を返せば、踊りをひと目見ればそのアイドルの魅力にすぐに達することができるということだが、駒谷仁美の踊りには安定感がなく、その日の気分にパフォーマンスが大きく左右されるような、音楽と歩調をあわせないダンスを披露することが多かった。後に初代総監督の座に就く高橋みなみのリーダー・キャプテンとしての資質を開花させる”はずみ”をつくるなど、日常における逸話には事欠かないが、ステージの上に生来の多様性を象ることは最後まで、できなかった。
卒業後、ややあってSDN48へと加入する。けれど、ファンとの再会に喜んだのもつかの間、駒谷の加入後わずか10ヶ月でグループの解散が告げられ、ふたたび夢の世界からはじき出される憂き目をみる。アイドル業から離れたあとは映画や舞台など、「演技」の世界で精力的に働いている。
総合評価 43点
辛うじてアイドルになっている人物
（評価内訳）
ビジュアル 6点 ライブ表現 8点
演劇表現 11点 バラエティ 12点
情動感染 6点
AKB48 活動期間 2005年～2008年
SDN48 活動期間 2011年～2012年
