AKB48 また会える日まで 評判記

「最後くらいは ちゃんとしなくちゃ」
ミュージックビデオについて、
峯岸みなみの卒業ソング。
第一期生最後の生き残り「峯岸みなみ」の卒業=アイドルの死、その膨大な物語に向ける惜しみない敬意が「AKB第一期生」へのメメント・モリに辿り着き、やがて彼女たちとの連なりを描いた、光りの彼方へと消失した数多くの少女たちの後姿へとつながって行く。またそれは同時に、いまにも崩れそうな砦に残り、勇敢に闘いつづける、どこか深刻で、どこか陽気にふるまうという峯岸みなみのアイドルの姿勢・物語の作り方を託された、未来を生きる少女へもつながって行く。もちろん、その炎はこの作品をもって、うけつがれたのではない。この作品が映すのは、あくまでもアイドルの再会である。ここに集会したアイドルたちは、とうの昔に倒れていて、約束された場所で峯岸みなみとの再会を果たした、その瞬間なのだ。あらかじめ決定づけられたアイドルの死、その描出は青春犠牲の代償によってのみ立ち現れる儚さを文句なしに教えてくれる。なによりも、今作に限っていえば、峯岸みなみが綺麗に撮れている。この一点においても、ファンにとって格別なメモリーとなるのではないか。
総合評価 58点
聴く価値がある作品
(評価内訳)
楽曲 9点 歌詞 11点
ボーカル 9点 ライブ・映像 14点
情動感染 13点
歌唱メンバー:峯岸みなみ
作詞:秋元康 作曲:三谷秀甫 編曲:三谷秀甫