AKB48 桜の花びらたち 評判記

「桜の花びらたち」
歌詞、楽曲について、
インディーズ作品。デビューシングルでありながら「卒業」をテーマに扱っている。日常=青春との別れを、「アイドル」の扉をひらく少女の横顔に重ねているのだろうか。桜の花びらをアイドルにたとえる、これは作詞家・秋元康にとっての「アイドル」の出発点であるから、つまり平成のアイドルシーンのアイコンとも云えるだろう。AKB48の通史、その書き出しの一行が決定した瞬間であり、目の前には真っ白な原稿用紙が広がっている。自己模倣の余地がまったくなく、すべてが新鮮に見える。この当時のAKB48は、自分たちとはことなる場所に立つ”なにものか”=グループアイドルではない同業者をつよく意識している。その同業者との相対として映し出される少女たちの不完全さに言いようのない希求がある。
総合評価 68点
再聴に値する作品
(評価内訳)
楽曲 15点 歌詞 13点
ボーカル 10点 ライブ・映像 13点
情動感染 17点
歌唱メンバー:前田敦子 峯岸みなみ 板野友美 宇佐美友紀 折井あゆみ 星野みちる 渡邊志穂 増山加弥乃 大江朝美 駒谷仁美 戸島花 中西里菜 成田梨紗 川崎希 大島麻衣 浦野一美 佐藤由加理 平嶋夏海 高橋みなみ 小嶋陽菜
作詞:秋元康 作曲:上杉洋史 編曲:樫原伸彦