日向坂46(けやき坂46) 松田好花 評判記

日向坂46(けやき坂46)

松田好花(C)オリコンニュース

「並外れて優れたバランス感覚」

松田好花、平成11年生、日向坂46(けやき坂46)の第二期生。
情感豊かなアイドルとして知られる。平明な笑顔と、毅然とした態度を使い分ける柔軟性に富んだ人だが、ギターを片手に、歌を唄おうとすると、ワンフレーズで感極まって泣いてしまうくらい、涙もろい。そのアンバランスな日常とは裏腹に、演技、歌、ダンス、ビジュアル、多様性、情動のすべてを高い水準にまとめ「アイドル」を作るという、並外れて優れたバランス感覚をもつところにこの人の才能がある。
特定のジャンルで傑出した才能を持ったアイドルだけが売れる、と考える、多様性の誤った解釈を広げる今日のアイドルシーンにあって、そうした話題性のなかで飛翔し可能性の限界に達する多くのアイドルたちと松田は一線を画している。自己の可能性を探り、それを物語ることが、自己の内に秘めた様々な才能を伸ばす結果につながるという、そのソフィスティケートされたアイドルの横顔に心を打たれない者はいないだろう。
ゆえに松田好花は、どのような場面でも、どんなステージでもファンに夢と活力を与えるアイドルでありつづけることに成功している。『JOYFUL LOVE』の歌い出しで涙さしぐむ彼女の横顔が、今もなお眼前にさしつけている。そうした情動の発揮、ヴァルネラブルが楽曲の魅力を再び教え、その価値を押し上げることに役立つと同時に、楽曲の内に新たな価値・魅力を生み出している。

 

総合評価 72点

アイドルとして豊穣な物語を提供できる人物

(評価内訳)

ビジュアル 14点 ライブ表現 15点

演劇表現 14点 バラエティ 14点

情動感染 15点

けやき坂46 活動期間 2017年~