乃木坂46 嫉妬の権利 評価

乃木坂46, 楽曲

 

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「嫉妬の権利」


『嫉妬の権利』は、映像作品が楽曲のレーゾン・デートルとされてしまうシーンの「傾倒」を象徴する曲である。

恋愛というものは、個人の主体性を超えて運動する、計算外のことが次々と起きる、賢明さを越えたところにしか現れないものです。だからこそ面白いものであり厄介なのです。自分とはこういうものだと思っていた枠からはみ出てくるものがある。それも多くは、嫉妬といった見たくない、認めたくないといった愚劣な部分が出てくるのではないでしょうか。

(福田和也『福田和也の「文章教室」』)

この歌詞の主人公は嫉妬を抱く自分自身の影を「ウザい」と定めるが、それはやはり、その感情を『愚劣な部分』と自覚しているからだろう。嫉妬の「権利」であるのだから、描かれるのは主人公の自己完結的な怒りやもだえのみである。「行動」をしない主人公の物語を書くことが得意な作詞家にとって、この「権利」は登場人物に視点をもたせることを容易にしたのではないか。片想いをプラトニックな恋愛として描かずに、日記という形式(仕掛け)をとりながら、嫉妬という情動を自己省察する人物を描いた点は、作家としての資質のたかさを感じる。

映像作品については、良い。嫉妬を映像で表現するために「覗き」を取り入れた点に発想力を感じるが、これは楽曲のタイトルや歌詞から世界観の創造が容易だったのだろうと想像する。嫉妬というキーワードは陳腐であるがゆえに、表現方法も多い。アイドルの成長共有という観点で、非日常的な状況下においての嫉妬を、その表情を演技として要求した、というのは高い評価につながる。

 

総合評価 61点

再聴に値する作品

(評価内訳)

楽曲 10点 歌詞 15点

ボーカル 10点 ライブ・映像 15点

情動感染 11点

 

歌唱メンバー:川後陽菜、渡辺みり愛、山崎怜奈、佐々木琴子、相楽伊織、伊藤純奈、鈴木絢音、伊藤かりん、和田まあや、中田花奈、新内眞衣、川村真洋、永島聖羅、能條愛未、樋口日奈、斎藤ちはる、斉藤優里、北野日奈子、堀未央奈中元日芽香、寺田蘭世

作詞:秋元康 作曲: 丸山真由子 編曲:丸山真由子

評価点数の見方