AKB48 百合を咲かせるか? 評価

AKB48, 楽曲

 

View this post on Instagram

 

小栗有以さん(@tokyo8marron)がシェアした投稿

「百合を咲かせるか?」

 

『ヤンキードラマなんか 絶対時代遅れさ』(*1)このような説明的な描写は作詞家の資質不足と断じることができる。現代日本においてヤンキー(暴力)の存在は、「都市」にとってはアナクロで滑稽な排除されるべき存在である一方、地方では未だにひとつの「権威」として屹立している。この乖離が「インターネット」の世界上で距離感の毀損により、都市と地方だけではなく、実像と思考にもあたらしく乖離がうまれている。そういった現実を描く歌詞であれば、当然、高い評価を得られるのだが、それを自身で説明してしまった、というのは、やはり愚行だろう。

楽曲が、マジすか学園シリーズをとおして自己模倣に陥っていると感じるのは、テーマ、コンセプトを明確に定めている(固定している)からである。ラップ調の曲をアイドルに歌わせるのと同様に、ヤンキーの立ち居振る舞いをとらせるのは、少女たちにアイドルを演りきる覚悟の要求として機能する。「ダサイ」という感覚を放棄して、滑稽なすがたを真面目な顔でみせる茶番への抵抗感を排除するのが目的である。だから、用意された科白も徹底的に「ダサイ」ものが配置されている。だれよりもはやく、その”ダサイ世界”にのめり込めれば、松井玲奈のようにスリムチャンスをものにすることができるだろう。

しかし、そのようなきわめて内側の事情をファンがどこまで許容するべきなのだろうか、という疑問は看過できない。提供された楽曲が、アイドルの現在とリンクしているのであれば、許容は容易い。だが、この『百合を咲かせるか?』には、そのようなストーリーをまったく感じない。つまり、残るのは「ダサイ」のみであり、ある意味で、自縄自縛(自傷的)な楽曲と云える。

 

総合評価 26点

聴いていることは秘密にした方がいい作品

(評価内訳)

楽曲 4点 歌詞 3点

ボーカル 5点 ライブ・映像 9点

情動感染 5点

 

引用:(*1)AKB48 「百合を咲かせるか?」

歌唱メンバー:岡部麟、荻野由佳、小栗有以小畑優奈、加藤美南、倉野尾成美、城恵理子、髙橋彩音、瀧野由美子谷口めぐ、本間日陽、馬嘉伶、松岡はな向井地美音、山内瑞葵、山本彩加、横山由依

作詞:秋元康 作曲:木下めろん 編曲:木下めろん

評価点数の見方