乃木坂46 あらかじめ語られるロマンス 評判記

のぎざか, 楽曲

(C)あらかじめ語られるロマンスミュージックビデオ

「あらかじめ語られるロマンス」

楽曲、歌詞について、

11枚目シングル『命は美しい』のカップリング曲。センターポジションで踊るのは齋藤飛鳥と星野みなみ。
「星」の系譜に立つ楽曲。タイトルが良い。センスがある。また、『他の星から』同様、しっかりと「詩」が記されている。この歌に触れて、わけがわからない、という感慨を抱くファンが多いのだとすれば、それは「詩」の働きかけなのだろう。詩、これは往々にして、一見すると、なにを意味して書かれたのか、逡巡するものだ。
今作の歌詞を眺めるに、これはタイトルどおり「運命」を描いているようである。過去に放たれたひかりを現在に目撃するという不思議さを、「恋愛」というロマンスに重ねている。ただ、アイドルたちがかたちづくる枝分かれした星座とはカルマそのものであるから、運命に対する思惟の錯綜が生まれている。やや浅薄にみえる。

ミュージックビデオについて、

ミュージックビデオ化へのリクエスト投票で1位を獲得し制作された。
ミュージックビデオというものは、言うならば詩の批評である。
運命=恋愛を書いた詩を、目を覚ました「眠れる美女」がグループの過去と現在=物語に宿命的に連なっていくというストーリーへ組み替えてしまえるところはなかなかの力量を感じる。アイドルに対する真剣さがある。しっかりとアイドルの物語化ができている。だが、詩の持つジャーゴンさをまえにして、映像作家がやはりジャーゴンをもって応えてしまっており、作家が伝えたいことを伝えるために「映像」があるのではなく、ファンがどのようにでも解釈できるような、ファンのために用意した「映像」だと言わんばかりの、思わせぶりなところが散見するため、深い希求がない。
アイドルの演技については、中盤以降の伊藤万理華の表情が素晴らしい。若手アイドルは模範とするべき。

 

総合評価 67点

再聴に値する作品

(評価内訳)

楽曲 16点 歌詞 10点

ボーカル 15点 ライブ・映像 13点

情動感染 13点

歌唱メンバー:生田絵梨花、生駒里奈、伊藤万理華、齋藤飛鳥、星野みなみ、堀未央奈

作詞:秋元康 作曲:SoichiroK、Nozomu.S 編曲:SoichiroK、Nozomu.S

 

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