STU48 瀬戸内の声 評判記

「自分は何を残せるのだろう」
ミュージックビデオ、楽曲について、
グループのコンセプト、あるいはマニフェストのような位置づけになる楽曲であるから、当然、力作となる。練られているし、凝っている、完成度はたかい。ファンにながく愛される楽曲になるはずだ。ただし、その感興は作り手の想像力の枠組みを出ようとしない。優れてはいる、だが、迫力はない。心に迫ってくるものがない。たとえば、海と山に囲まれた町にあるジャズバー、その片隅で、元ちとせが上品なピアノ演奏にあわせて、小さく首を振りながら歌っていそうな楽曲、とでも言えばよいか。日常を演じることのスタートラインに立った少女たち。彼女たちの背中を力強く押すような、自己の可能性の幅を押し広げようと悪戦苦闘するアイドルに活力をあたえるような、「胎動」を描く楽曲であれば、それは手放しで称賛できたはずだ。
総合評価 62点
再聴に値する作品
(評価内訳)
楽曲 13点 歌詞 13点
ボーカル 10点 ライブ・映像 13点
情動感染 13点
歌唱メンバー:磯貝花音、市岡愛弓、岩田陽菜、岡田奈々、尾﨑舞美、門田桃奈、指原莉乃、瀧野由美子、谷口茉妃菜、張 織慧、土路生優里、福田朱里、藤原あずさ、三島遥香、森 香穂、薮下 楓
作詞:秋元康 作曲:井上トモノリ 編曲:水島康貴