SKE48 新海里奈 評価

「ヘリウムボイス」
新海里奈、平成4年生、SKE48の第一期生。
平成の暮れ、現在、あらためて新海里奈が書いた物語を読むも、彼女の残したストーリーからは、その物語の主人公の性格、つまりアイドル像を作り上げ、両足で立たせることはできなかった。
乃木坂46の高山一実が象徴的な存在になるだろうか、「奇抜な声」というのはアイドルにとっては素顔の隠蔽に映り、隘路への入り口となってしまう。インタビュー時に見せた、自身の作り上げるアイドルがパッケージ化され、商品棚に陳列されていく光景への、未知なる期待感と昂奮は、隘路を進むうちに、その狭い壁面に身体を擦りながら歩くうちに、綺麗に削ぎ落とされてしまったようだ。”もうヘリウム切れです”と朗々と語るアイドルが残したもの、それはアイドルを演じる少女の素顔というよりは、夢の残部の上に転がる、残酷な”アクチュアル”のような悔悟と反動であった。
総合評価 44点
辛うじてアイドルになっている人物
(評価内訳)
ビジュアル 9点 ライブ表現 9点
演劇表現 5点 バラエティ 10点
情動感染 11点
SKE48 活動期間 2008年~2010年