AKB48 谷口めぐ 評判記

「AKB的アイドル観に窒塞する」
谷口めぐ、平成10年生、AKB48の第十五期生。
遅咲きのアイドルと呼ぶべきだろうか。AKB48の選抜に上がるまで、約8年の時間を要している。ひときわビジュアルのすぐれた人物だが、その生まれ持った資質をアイドルの魅力として結実させることがほとんどできなかった、少女としての美貌の調和がもっとも取れていた時期に表舞台に立つことができなかったという意味では、AKB48の培ってきたアイドル観に苛まれ窒塞した若手の代表格とも呼べるかもしれない。
ここで云うAKBの様式とは、ただ美しいだけでは売れない、という意味だが、たしかに谷口は、その端正なビジュアルに役立ち、踊りにしても演技にしても――大味なところがあるにはあるが――そつがなくバランスの取れたアイドルに見える一方で、内面の確たる魅力が一向に見えてこないアイドルでもある。たとえば谷口はアイドルを演じる気鋭において愚直な少女であるが、愚直であるがゆえに素顔の遠いアイドルであった。その意味では、グループのファンが谷口めぐを黙殺しつづけたことは、ある種の強い眼力が発揮された結果なのかもしれない。
総合評価 56点
問題なくアイドルと呼べる人物
(評価内訳)
ビジュアル 15点 ライブ表現 10点
演劇表現 13点 バラエティ 9点
情動感染 9点
AKB48 活動期間 2013年~2024年