AKB48 杉山未来 評判記
「王様の耳はロバの耳」
杉山未来、平成7年生、AKB48の第八期生。
AKB48の8期と言えば、オーディション合格者15名のすべてが研究生の立場のままグループの物語から姿を消した、グループの歴史から抹消された存在として、多くのアイドルファンに認知されるが、杉山未来は、その8期を象徴するメンバーということになるだろうか。インターネットを介してグループの内情をつまびらかにしてしまうそのプロ意識の低さ、アイドルの神秘的な部分をみずから毀してしまう意識のあり様、常識の通用しない場所で常識を求めてしまう頼りなさなどが、作り手の逆鱗に触れてしまったようである。
見方を変えれば、インターネットを大地に空いた巨大な穴にかえて、内緒事をおもわず叫んでしまう杉山未来の赤裸々な行動、こころの貧しさとは、ツイッターなどのSNSを駆使してファンに自身の苦境を訴えかける今日の少女たちの醜態を先取りしていたものだと、捉えることができるかもしれない。アンファン・テリブルなどと呼んでしまったら、これは大げさだが、しかし、グループにとって脅威的な振る舞いをとるその子供たちの魅力を、どうにかこうにかして引き出すことができていれば、あるいはAKB48はその息を長く保ったかもしれない。
総合評価 34点
アイドルの水準に達していない人物
(評価内訳)
ビジュアル 5点 ライブ表現 6点
演劇表現 6点 バラエティ 6点
情動感染 11点
AKB48 活動期間 2009年~2009年