AKB48 岡田奈々 評判記

「AKBのバイプレーヤー」
岡田奈々、平成9年生、AKB48の第十四期生。13代目センターであり、「三銃士」の一人。
小嶋真子、西野未姫と並ぶ、AKB48の一時代を担うべく、大きな期待を寄せられたホープだが、小嶋、西野の両名に比べれば、正直、存在感に乏しい。歌はそれなりにうたえるが、踊り、演技、また用いる言葉にしても、すべて月並みで、小嶋真子だったり村山彩希だったり、その時々の主役の引き立て役にしか見えなかった。
卒業に際し、恋愛と性にかかわる内面の問題を大衆に向け赤裸々に告白したことで、一時ではあるが、話題になった。そうした話題にアイドルとしての魅力を読むことは叶わないが、「グループアイドル」と「同性愛」という禁忌に触れてまでも自己のプライドを守ろうとするそのあられもない姿、ファンにアイドルを演じる人間の内面をみずから覗かせようとするその行動力のあり方は、多少なりとも現代のアイドルを象徴していると云えるかもしれない。AKB48の主力メンバーでありながら品性を養った人物であったが、キャリアの最終局面でエピキュリアンなイメージをファンに抱かせてしまった。その転向の逃れがたさには、心ならずも誘い込まれてしまうだけの希求が確かにある。この現代では平凡な人間でもアイドルになれるという希望と、その限界を印している。
総合評価 55点
問題なくアイドルと呼べる人物
(評価内訳)
ビジュアル 12点 ライブ表現 13点
演劇表現 10点 バラエティ 10点
情動感染 10点
AKB48 活動期間 2012年~2023年