NGT48 安藤千伽奈 評判記
「『地下アイドル』から抜け出ず」
安藤千伽奈、平成13年生、NGT48のドラフト三期生。
地下アイドル出身者ということで、一部、熱烈なファンから息の長い支持を集めている。けれど現在の安藤には、そうしたファンを獲得した当時の瑞々しさ、溌剌さは微塵もないように思われる。少女の頃の面影、これがまったく見えないアイドルである。ダンスの上級者として、ファンや同業者のあいだで一定の存在感をもつが、ほんとうにそうだろうか。技術は、たしかなものだ。けれど、どの楽曲を眺めても、決められた動作を順番にこなしているだけにしか見えない。音に合わせ、次に歌詞に合わせ、それらしい表情を作るが、パターンに乏しく、結局、毎回おなじ表情を目撃することになる。踊りによって音楽が再構築され得るという希望の意識は、どこにも持っていないようである。アイドルの踊りに関心があるファンならば、誰もが首を傾げるのではないか。
アイドルのストーリーにも光明な点がなく、話柄に乏しい。ドラフト制度によって加入しているが、他のグループのファンのあいだで議論の的になったことは一度もない。アマチュア・アイドルという意味における「地下アイドル」の骨法を未だ脱しない、ということなのだろうけれど、肝要なのは、その地下アイドル時代のほうがまだ魅力的であった、という皮肉の点にあるだろうか。
総合評価 40点
辛うじてアイドルになっている人物
（評価内訳）
ビジュアル 6点 ライブ表現 10点
演劇表現 7点 バラエティ 9点
情動感染 8点
NGT48 活動期間 2018年～
