AKB48 冨手麻妙 評判記

AKB48

冨手麻妙(C)シネマライフ

「アイドルを演技の火種にする」

冨手麻妙、平成6年生、AKB48の第八期生。
卒業後、『人狼ゲーム』に端を発し、本格的に俳優の道へと進む。内面と外面の暴力性を、社会に向ける反動としてじかに描き出す点などが、彼女の得意とするスタイルということになるだろうか。とりわけ『闇金ドッグス』では、アイドルというコンテンツに向け、どうしようもなく陳腐な、紋切り型の揶揄が脚本に書かれているが、しかし冨手はそれを陳腐なものに落とし込まず、リアリティのあるものとして演じきっている。
その貫禄した佇まい、演技の成り立ちをAKB時代の経験に求め、想像することもまた、かなり安直ではあるのだが。空虚になった夢を、演技の力で充たしているようである。AKBとしては、活動記録を持たず、ゆえ評価することは叶わないが、「アイドル」がその後の人生、その後の仕事に活かされている、自己を生かしているであろう点においては、この人もまた文句なしに「アイドル」なのだ。

 

総合評価 39点

アイドルの水準に達していない人物

(評価内訳)

ビジュアル 11点 ライブ表現 6点

演劇表現 6点 バラエティ 6点

情動感染 10点

AKB48 活動期間 2009年~2009年