AKB48 藤島マリアチカ 評判記

AKB48

藤島マリアチカ (C) Live photo

「ハートの誓い」

藤島マリアチカ、平成2年生、AKB48の第三期生。
オーディション合格後、わずか2週間でアイドルのとびらを閉じている。アイドルとしての物語は一切書かれていない。残されているのは一枚の真っ白な原稿用紙のみである。「藤島マリアチカ」という少女がグループアイドルとしてどのような可能性を秘めていたのか、知るために、あるいは、探るために、卒業から14年経った今、少女のその後の物語を追いかけてみる。
少女はアイドルを辞めたあと、ガールズロックバンドを組み、そのボーカルとして青春を謳歌したようだ。千葉の街の地下にあるライブハウスで「人生なんてさ 後悔だらけだ」と、頼りなく不安定だが、しかしたしかに自分の声で、自分の手の届く距離に立つ、わずかに首を揺らし音楽に酔おうと試みる数人の観客に向かってギターを弾きながら、うたを歌っている。
彼女を眺める観客はアイドル時代に出会ったファンなのだろうか。いや、たった2週間のアイドル人生、まずありえない。しかしアイドルファンがあるアイドルを推すと誓った際の決心、少女の夢に乗ろうとする動機とは、往々にして、些細でひねくれたものだ。2週間だけのアイドル。おそらく、性格はおろか、顔や声もほとんど知らない。知っているのは名前だけ。でも、そこに惹かれてしまう変わり者だってきっといるはず。もし本当にそのような奇跡が起きたのだとすれば興奮を覚えるが、もちろん、いまを必死に生き抜こうとする少女たちにしてみれば、そんなことはどうだっていいお話。

 

総合評価 39点

アイドルの水準に達していない人物

(評価内訳)

ビジュアル 8点 ライブ表現 8点

演劇表現 11点 バラエティ 6点

情動感染 6点

AKB48 活動期間  2006年~2006年