僕が見たかった青空 伊藤ゆず 評判記

僕が見たかった青空

伊藤ゆず(C)僕が見たかった青空

「”僕青”の最年長メンバー」

伊藤ゆず、平成13年生、僕が見たかった青空の第一期生。
グループの最年長者。堅実にアイドルをつくっている。年長者らしく、現実にぶれることのない意識を備えつつ、しかしどこか間の抜けた愛嬌のある部分を持つという、今日では定番にもなったギャップに活きるアイドル。乃木坂46のライバルグループという点においてはまず同グループの最年長メンバーである吉田綾乃クリスティーのことを想起してしまうが、伊藤はどちらかといえばAKB48の吉岡沙葵に近いのではないか。吉岡沙葵の特徴は、年長者であることを逆手に取って、まだまだ初心である少女たちでは表現することのできない、これぞアイドルといったキャラクターを描き出した点にあるが、伊藤ゆずにもそうした傾向が見て取れる。デビューから現在にいたるまで、ファンに向ける彼女の言葉・文章には、自分が「アイドル」だという意識を忘れまいとするポップな工夫が徹底されている。自己の内で規定した「アイドル」を全うしようとするその姿は、ファンからすれば妙薬にちがいないだろう。
しかしまたこれら特徴の内に何一つ目新しさがないという点で物足りなくもある。

この物足りなさというのは要するに、アイドルが、自己をアイドルだと規定し、その理想を完璧に演じようとすることが今日における「アイドル」という言葉の意味と正面から対決してしまうことにもたらされているのだろう。アイドルというのは、完璧であることを拒絶された少女たちの、美の闘技ではないか。そうした条件のなかで、もがき、格闘することで、ようやく新しさなるものが生まれるのではないか。

 

総合評価 50点

問題なくアイドルと呼べる人物

(評価内訳)

ビジュアル 10点 ライブ表現 11点

演劇表現 10点 バラエティ 10点

情動感染 9点

僕が見たかった青空 活動期間 2023年~