AKB48 林彩乃 評判記
「アイドルの夜明け」
林彩乃、平成5年生、AKB48の第七期生。
楽曲披露直後であっても息を乱さずに、飄々と話し出す点など、若手でありながらも現地のファンを驚かせたこともあったようである。ゆえに卒業に際しては、その早すぎる報告に、多少なりともファンはこころを揺さぶられ、是非を問う議論に発展したようだが、そうしたファンのざわめきを前に、林彩乃の仲間、つまりアイドルの同業者の側から問題提起がなされるという、話題を残している点が、林彩乃というアイドルの「特筆」にあたるだろうか。
その問題提起を端的に言えば、アイドルから卒業(活動辞退)の報告がされた際には、その理由(たとえば所属する事務所の趨勢、恋愛スキャンダルの有無、セレクション審査における合否など)はとりあえず脇に置き、まずなによりも先に、アイドルに向け誰もが「卒業おめでとう」と云うべきだ、という訴えかけになる。
こうした、あられもない訴えが発せられるのは、当時のアイドルたちが、日々、卒業の二文字に対して、眠れなくなるほどの不安を抱いていたからである。自分がいつ「卒業」に直面するのかわからないという不安、言ってしまえば、卒業の二文字を劇薬にかえて、少女たちはアイドルを演じていたのである。
卒業後、別のアイドルグループにて再デビューを果たす。
総合評価 43点
辛うじてアイドルになっている人物
(評価内訳)
ビジュアル 11点 ライブ表現 10点
演劇表現 7点 バラエティ 7点
情動感染 8点
AKB48 活動期間 2008年~2009年