STU48 清水紗良 評判記

STU48

清水紗良(C)徳島新聞社

「完成度の高いアイドル」

清水紗良、平成18年生、STU48の第二期生。
紆余曲折を経て、完成度の高いアイドルを「完成」させている。完成度は高いけれど、あまり大きくはない。アクターズスクール広島出身者として、またその隙きのないビジュアルもあいまって、デビュー当初、グループのファンのあいだで目覚ましい反響を得たが、その評判に期待してライブを眺めると、落胆する。ステージ上では、日常的な表情の一切を払拭したアイドルを描き出すが、作風問わず音楽を劇的に演じすぎていて、目を背けたくなる。野心が大きすぎるのだろうか。またその野心が何度も折られ、そうした事態を何度も乗り越えてきたことで、強くなりすぎたのだろうか。「アイドル」をタスクにしてこなしているようにどうしても見えてしまう。
清水紗良というアイドルの平均的ではない部分を探るとすれば、それはユーモアとなるだろうか。用いる言葉には、破れかぶれな、突き抜けたところがあり、しかもそれをユーモアに見せるだけの気分の高揚をこの人はもっている。生来の、あるいはデビュー前に育まれたプライドの高さが、プライドを捨てることを可能にしている、ということだが、加入したグループによってアイドルの方向性、キャラクターが決まり、それを演じる少女本人の性格、青春、人生もまた決定的になるという意味では語る余地を残していると言えなくもない。

 

総合評価 58点

問題なくアイドルと呼べる人物

(評価内訳)

ビジュアル 12点 ライブ表現 11点

演劇表現 11点 バラエティ 13点

情動感染 11点

STU48 活動期間 2019年~