乃木坂46 キャラバンは眠らない 評価

のぎざか, 楽曲

(C)キャラバンは眠らないミュージックビデオ

「キャラバンは眠らない」

楽曲について、

22枚目シングルのカップリング曲。センターで踊るのは齋藤飛鳥。
メンバー構成に対し首をかしげる点はいくつかあるものの、グループの「次世代」が集合した楽曲との触れ込み通り、未来への冒険譚を描いている。西野七瀬の卒業シングルのB面にこのような企図をもった作品を収録した点に、作り手の意気込み、緊張感を触る。

歌詞について、

散文体を諦め、しっかりと詩的表現を用いている。そのためか、歌詞のほとんどが以前にもどこかで聴いたことのあるような、使い回された表現に感じる。結局、作詞家・秋元康が散文に頼りはじめたのは、詩的表現のパターンが尽き、くどくどと長たらしく説明しないことには他の作品との差異を作れない、という自白の裏返しなのかもしれない。ただ、今作の経験が『錆びたコンパス』につながっているのだろうから、ファンは失敗作を前にしても、じっと我慢するほかないのだろう。タイトルのセンスは良い。

ミュージックビデオについて、

なにを表現したいのかよくわからない、というよりも、これを撮ることでなにが伝わると考えたのか、いまいちわからない。映像にまったく中身がなく、アイドルに語らせたプロローグとエピローグが本篇と乖離しているように感じる。高尚な、思わせぶりなことをやっているから是非読み取ってみてくれ、ということなのだろうか。私には、単に作家の思惟が脱臼しているだけに見えるが。
ミュージックビデオ、CM作品問わず、後日提供された作品群のクオリティを見るに、優秀な映像作家であることはわかる。異なる場所で異なる少女がおなじ境遇のもとに屈託を抱えているという、文字通り「群像」を描くのが得意なようで、ほとんどの作品が今作とおなじ手法で撮られている。おなじ構図を用いながらも、(乃木坂46に対する)初期作品よりも後期の作品のほうが質が高い。作家がアイドルに負けず劣らず成長しているのだろう。

 

総合評価 53点

聴く価値がある作品

(評価内訳)

楽曲 12点 歌詞 10点

ボーカル 10点 ライブ・映像 12点

情動感染 9点

歌唱メンバー:伊藤理々杏、岩本蓮加、梅澤美波、大園桃子、北野日奈子、久保史緒里、齋藤飛鳥、佐藤楓、鈴木絢音、寺田蘭世、樋口日奈、星野みなみ、堀未央奈、山下美月、与田祐希、渡辺みり愛

作詞:秋元康 作曲:CottON 編曲:CottON