AKB48 小林香菜 評判記

AKB48

小林香菜(C)朝日新聞デジタル

「花の91年組」

小林香菜、平成3年生、AKB48の第二期生。
いわゆる「花の91年組」に与する。前田敦子、高橋みなみ、板野友美、柏木由紀など、錚々たるメンバーが並ぶなか、小林は、風采の上がらないメンバーだとする印象から最後まで抜け出ることなく卒業を迎えている。
同時代を生きるライバルたちの個性があまりにも強大にすぎたのか、そもそも時代そのものに合わなかったのか、わからないが、アイドルシーンが隆盛を誇り、アイドルの質が跳ね上がった現在のシーンの水準から眺めても、たしかな個性をもった魅力的なアイドルに映るのにもかかわらず、現役当時、彼女はほとんど脚光を浴びていない。作り手にしても、ファンにしても、先見性のなにがしかを欠いていた、ということなのだろうか。
デビュー当時は、同期の面々と比較して際立って踊りの不得手なメンバーだった。けれど「中堅」の域に入ってからは、劇場経験に鍛えられた、良くも悪くも安定した踊り子へと成長を遂げた。ビジュアルは、今現在眺めても、まったく色褪せない。言葉と感情の一致した、軽快な言動をとる少女だったけれど、それだけに複雑な感情をファンの眼前に提示できなかったことが、序列闘争における敗北の決定要因だろうか。

 

総合評価 58点

問題なくアイドルと呼べる人物

(評価内訳)

ビジュアル 13点 ライブ表現 12点

演劇表現 12点 バラエティ 13点

情動感染 8点

AKB48 活動期間 2006年~2016年