欅坂46 原田まゆ 評判記
「アイドルに焦がれる」
原田まゆ、平成10年生、欅坂46の第一期生。
デビュー後、ほとんど間を置かず、スキャンダルが報じられ、活動の辞退に追い込まれている。辞退から5年後、インディーズ・アイドルではあるが、再デビューを果たしている。
欅坂以降の「原田まゆ」を眺めるに、アイドルとして、相当の逸材であったことがわかる。17歳当時の、まだ少女だった頃の彼女の内に、現在の、凛として美しいその姿、運命のいたずらなどではない、生まれながらに到達したその美貌が眠っていることに気づけた作り手は、果たして、どれだけいただろうか。
その美しさが、自らを慰めてはくれず、むしろ、成長とともに、美しくなればなるほど、失った可能性を前にひしがれてきたであろうことを想像させるところなどは、それだけで価値ある存在だと確信させる。
アイドルとしての失敗が、人生の失敗であると、当人ではなく、まず社会の大部分がそう捉えることで、当人も確信を深めていき、暗い部屋に閉じこもることになる。原田まゆにとって、そうした情況から立ち直るための決定的な方法がそれでもなお「アイドル」であった点、つまり、アイドルとは、蝋燭の炎に導かれその羽を焦がす一匹の蛾のようなものだということを、その身をもって語っている点が、なによりも感興を誘う。
総合評価 50点
問題なくアイドルと呼べる人物
(評価内訳)
ビジュアル 14点 ライブ表現 6点
演劇表現 6点 バラエティ 11点
情動感染 13点
欅坂46 活動期間 2015年~2015年