AKB48 久保怜音 評判記

AKB48

久保怜音(C)スポニチ

「エニグマ・アイドル」

久保怜音、平成15年生、AKB48のドラフト第二期生。
千葉恵里、西川怜等と共に、次代のAKB48を託されたメンバーの一人。千葉恵里がアーバンなアイドルならば、久保怜音はさながらエニグマ・アイドルとでも呼ぶべきだろうか。クールさとキュートさの入り混じった、ふくよかなエロスをもって音楽に誘うその踊りは、代えがたく幻想的である。誤解をおそれずに云えば、幼稚さの充満した、思わず後ずさりしてしまう、都会の恥部とも云うべきAKB劇場の空気感に融けあった若手メンバーは、後にも先にも、この久保怜音だけだろう。またその美貌は、矢作萌夏、伊藤百花といった新時代のエース、いわゆる「逸材」と呼ばれる少女たちの魅力・才能を先取りしたものであるようにも感じる。

その踊りの特徴は、グループがとうの昔に無くしてしまったものを覚醒させる点にある。幼稚さを魅力にかえるという、AKBにとって古くなってしまったもの、ではなく、意識すらされなくなったものをステージ上で瑞々しく復活させる点に、久保怜音の魅力がある。久保の美をとらえきることができるのは、劇場の、それも今にもアイドルに手が届きそうな距離に立った人間だけだという意味でも「久保怜音」はAKB48の正統的存在と言えるだろう。

 

総合評価 70点

アイドルとして豊穣な物語を提供できる人物

(評価内訳)

ビジュアル 15点 ライブ表現 15点

演劇表現 12点 バラエティ 13点

情動感染 15点

AKB48 活動期間 2015年~2022年