AKB48 飯沼友里奈評判記

「AKB48 SEED」

飯沼友里奈、平成2年生、AKB48の第四期生。
記録がまったく残されていない。定かなのは名前と生年月日、簡単なプロフィールくらいなもので――名門の女子校に通うお嬢様だったらしい――、3期の磯怜奈とおなじく、一枚の写真を眺めることしかできない。
芸能オーディション初参加にして、見事に合格を手にしている。モットーは、やる前から諦めないこと。将来の夢は、女優。ドラマ・映画女優として、バラエティに出たい、テレビに出たい、と語っている点などは、当時の芸能界でアイドルの道を選ぶ少女たちの夢の道のり、夢のあり方がどういったものだったか、教えているようにも見える。いずれにしても、残されているのはこの所信表明の一行のみである。
「AKB48 SEED」と冠した特設ページが大手メディア上に準備され、喧伝された「期」にしては、合格者個々の情報に乏しい。各チームの代役を探す研究生オーディションという都合もあってか、全員揃ってのお披露目会を開催しておらず、「期」の括り、メンバーの関係性に発展がない点もまた、情報の離散を招いてしまった要因だろうか。
4期の略歴を眺め、並べてみると、飯沼友里奈、金子智美、小塚里菜、吉岡沙葵、渡辺茉莉絵の5人が同日付で活動を辞退している。各々が、まったく異なる理由をもって同時期に活動を辞退する、という事態は想像し難い。内部審査によって落第したと捉えるのが妥当だろう。セレクション審査を通らなかったということは、ダンスの技量はもとより、夢にたいする熱誠のごときパワーを、作り手に投げつけることができなかったと、読むべきだろう。
応募者数、約10,000名、合格者18名という難関オーディションをくぐり抜けた少女がアイドルとしての足跡を残さずに姿を消すという、うら悲しい光景もまた、当時のグループの様相を伝えている。

総合評価　30点

アイドルの水準に達していない人物

（評価内訳）

ビジュアル　6点　ライブ表現　6点

演劇表現　6点　バラエティ　6点

情動感染　6点

AKB48　活動期間　2007年～2007年