AKB48 千葉恵里 評判記

「AKBのキービジュアルとして期待される」
千葉恵里、平成15年生、AKB48のドラフト二期生であり、18代目センター。
「アイドル」を生活基盤にすることで育まれた野心と、生まれもったモデル的ビジュアルをミックスした、AKBと乃木坂のいいとこ取りをしたようなメンバーだが、思うように人気を獲られないのはなぜだろうか。『久しぶりのリップグロス』でセンターに抜擢されたが、評判は芳しくない。楽曲になぞらえて評価するならば、再会のフレーバーに乏しい、と表現すべきだろうか。音楽作品に触れたあとに、日常の些細な場面で、ふと、その音楽のことを、またそれを演じるアイドルのことを思い出すという出来事を、この少女は引き起こさない。
それはなぜだろうか。それはやはり「アイドルの神秘性」の有無ということになるのではないか。
チャレンジ精神があって、またルックスにしても踊りにしても、ビジュアルのひときわチャーミングなアイドルであり、半月の笑顔も魅力的で個性がある。類似したアイドルをほかに見つけられないという意味でも、なにがしかの期待を抱かせる。が、いかんせん神秘性に欠く。たとえば、ファンの声価に対して、それに真っ向から反論してみたり、仲間と共に茶化して笑ってみたり、内面の弱さの目立つ人物で、そうした弱さがアイドルから神秘性を剥いでしまっているように思う。――激しい毀誉褒貶にさらされながらもファンとの表立った対峙を避けつづけることでアイドルの身内に神秘性を宿した――前田敦子を憧れの存在だと話す千葉の横顔に、なにを想うべきか。
美貌というのは、ただ綺麗なものを云うのではなく、なにか計り知れないもの、言葉に尽くせないものを前にして、思わず言い訳するように、うつくしい、と呟く、神秘にあるのではないか。
総合評価 57点
問題なくアイドルと呼べる人物
(評価内訳)
ビジュアル 14点 ライブ表現 13点
演劇表現 10点 バラエティ 9点
情動感染 11点
AKB48 活動期間 2015年~