僕が見たかった青空 青木宙帆 評判記

「ビルドゥングス・アイドル」
青木宙帆、平成15年生、僕が見たかった青空の第一期生。
教養的要素=ビルドゥングスを欠いたアイドルであふれるシーンにあって、数少ない、教養をそなえたアイドルである。たとえば公演に際しハイライトになるであろう楽曲で唯一人その歌唱メンバーから外されたり、アイドルをロマンにしようとする作り手の思惑、目の前に立ちはだかる困難を乗り越えよという前時代的な要求に青木はつねにさらされてきた。試練を課されるだけあって、たしかに表現における分野、とくにダンスにあっては課題多きアイドルに感じる。仮にそこに輝きの片鱗を見るとすれば、提示された試練を克服する、つまり自己に打ち克つのではなく、それに打倒され憂身をやつすのでもなく、試練をあくまでも内面的な事象としてやりすごすという現代人的な立ち様において、ある種のふてぶてしさにおいて、ほかのなによりも「僕が見たかった青空」というグループを象徴しているという点になるだろうか。乃木坂46の作り上げた枠の中で小手先の変化に新しさを見出し、真の発想を得ることができずにいるグループの現況を、その作り手の無意識によって剔抉するメンバーと言えるだろう。
デビュー当時、塩釜菜那と並び、大手メディアに注目されたメンバーでもある。それだけにビジュアルは、衆にぬきんでている。とりわけノスタルジーを喚起させるビジュアルの持ち主で、笑った顔も、泣いた顔も、憤った真剣な表情も、どれも引かれるものがある。華奢で、素朴だけれど、たぎるものが内にある。けれど、グループのリーダーになった塩釜に比して、現在のところ、青木に飛翔の気配はない。そのつれなさにおいて覚醒が待ち望まれる。
総合評価 60点
アイドルとして活力を与える人物
(評価内訳)
ビジュアル 14点 ライブ表現 10点
演劇表現 11点 バラエティ 13点
情動感染 12点
僕が見たかった青空 活動期間 2023年~


