欅坂46 二人セゾン 評価

楽曲, 欅坂46

(C)二人セゾンミュージックビデオ/Sony Music Entertainment

「想像しなきゃ夢は見られない」

楽曲について、

数世紀後に、21世紀のアイドル史をふり返った際に、まず名前が挙がるのはこの楽曲ではないだろうか。異国の老夫婦が営む散髪屋に置かれたステレオラジカセから不意に流れてくる、そんな情景を描かせる楽曲である。「クラシックとはあらゆる世界線を軽々と超えてしまう」と、ある偉人は云う。まさに、この楽曲こそクラシックと呼ぶに相応しい作品だろう。

歌詞について、

季節の記憶を具現化し、それを掴み取らせることに成功している。きわめて濃密な虚構を構築しており、その独自性はイノセントやピュアといった「実」を通り抜けて「白痴」という堅牢な「虚」へ辿り着こうとする逆転が起きている。喪失の経験が儚さに映るのに、成熟には達せず未成熟なままだ。不気味な胎動と忘却がある。

ライブ・映像作品について、

個人の情念が思いがけない偶発事が起こってぶつかりあうような、不安定な秤を想起させる仮構の成立を成功している。アイドルの日常が輝いてみえるのはそのもうひとつの別の世界にも四季があり、彼女たちがそこに浸透するからである。特に、菅井友香と志田愛佳の付着は聴衆をカタルシスに遭遇させるだろう。志田愛佳のみせた「嗤い」とは、その後のグループが意識的にコンセプトに定めた「演劇と歌唱のすり替え」の先駆けであった、と云える。「彼女がニヤリと嗤った」、このたったひとつの場面がグループの未来を決定づけた、という事実は欅坂46を批評するうえで看過が許されない出来事である。

 

総合評価 91点

アイドル史に銘記されるべき作品

(評価内訳)

楽曲 20点 歌詞 18点

ボーカル 17点 ライブ・映像 18点

情動感染 18点

引用:見出し、(*1)欅坂46 二人セゾン

歌唱メンバー織田奈那、尾関梨香、長沢菜々香、上村莉菜、米谷奈々未、石森虹花、土生瑞穂、今泉佑唯菅井友香渡辺梨加長濱ねる渡邉理佐、志田愛佳、小林由依、齋藤冬優花、佐藤詩織、小池美波、平手友梨奈、原田葵、鈴本美愉、守屋茜

作詞 秋元康  ・作曲 SoichiroK ・編曲 Nozomu.S Soulife

評価点数の見方