2026年は、AKB48=元王者の復活の年になるか

「私の書く言葉には値段がつくことがあります」
あけましておめでとうございます。
しかしまあ、なんというか、ありきたりではあるのですが、年齢を重ねればかさねるほど、時間の流れが早く感じますね。時間の流れが早く感じるということは、日常の些細な出来事を覚えていない、ということなのかもしれません。2025年を個人的にふり返ってみても、さして特徴的な場面が思い当たらないんですね。
作家としてあるていど自立してからは、10代20代の頃の出来事の一つひとつを仔細に思い出しては、その当時自分のまわりにいた人たちのことを考え、それをメモ帳に書きつける、なんてことを繰り返してきましたが、最近は、顔は覚えていても名前が思い出せない、そもそも思い出そうという気力も落ちてきたように感じます。
不思議なのは、10代20代の頃の思い出には惹かれるのに、30代に入ってからの思い出にはなぜか惹かれないんですね。やはりそこには青春の強い香りがあるから、ということなのでしょうか。
とまあ、これは2025年のアイドルシーンをふり返るための布石、まえがきにすぎないのですが、ふと、いまここまで書いてみて思ったのは、この記事を開いた読者は、果たしてこれが本当に2026年に入ってから書かれたものだろうか、疑念を抱くのではないか、という点です。と言うのも、僕はアイドルの評判を調べるのに「note」というブログサービスによくアクセスするのですが、以前そこでおもしろいエピソードを見つけて、それは乃木坂の井上和がなにかのイベントの感想をイベントの前日にファンにメッセージで送ってしまったという出来事で、僕は今、あけましておめでとうございます、と書きながら、そのことを思い出しました。井上和、おもしろいですね。ファンがどう思ったのかはわかりませんが、僕は前よりも好きになりました。
2025年のアイドルシーンには、もうひとつ、個人的に強い印象を受けた出来事があります。
AKBが20周年を記念して、OGメンバーと表現するんですか、前田敦子だったり大島優子だったりを招いてCD制作をして、コンサートをやって、話題になったのですが、そうした話題性が「アイドルの値打ち」にも波及しているらしく、一時的、瞬間的にではあるものの、通常では考えられない量のアクセスがあったようです。

このグラフを見るに、あきらかにアイドルファンではない層からのアクセスがあったことがわかります。しかも、このアイドルファンではない人間たちのほぼすべてが元AKBファンであろうという点に、僕は引かれる。かつてAKBに夢中になった人間が前田敦子や大島優子の再登場によってその熱を一時的にであれ呼び戻した、ということなのだと思う。驚くべきは、その数の多さでしょう。今は乃木坂46がアイドルシーンの主流ですが、かつてのAKBのファンはそれとは比較にならない数がいたのだということを、あらためて実感したというか、当時では気づくことのなかったAKBの凄さを今さらながら思い知ったというか。何が云いたいのかと言うと、仮に、今回目覚めた巨人の一部とは、当時まだ10代や20代の学生だった人間のはずで、そうした人間たち、つまり大人になるにつれてアイドルへの関心が薄れていった人間ですね、この人たちがもういちどAKBのファンになるという事態が起きれば、AKBは復活するんじゃないか、と安易にも考えてしまう。もちろんそれが容易なことではないこともわかる。けれど、AKBは潜在的に途轍もない可能性をもっている、足元には金脈がたしかに存在するということがわかっただけでも、過去を懐かしむだけに見えた20周年は意味のあるものになったのではないでしょうか。
2026年の「アイドルの値打ち」の目標は、変わることなく、マイペースに、AKBから乃木坂まで、評判記をつくること。合間に、楽曲関連の批評を、また合間にサポーターに向けた記事を、これまでどおり、つくっていきます。
今、楽しみにしているのは、大野愛実のセンター曲です。『クリフハンガー』ですか、素敵なタイトルですね。これがまず楽しみで、あとはやはり正源司陽子の活動もたのしみにしています。
サイト上の構造、ページの見やすさ、また安全面、著作物の管理の徹底など、サイト管理者が年末から年始にかけて時間を割いて作業をしてくれているようなので――フォントの色の変化に気づきましたか?――、僕もそれに応え、しっかりとプライドをもって、こだわりをもって、今年も文章を書いていこうと思います。
2026/01/01 楠木かなえ

