質問への返答 6
「いま注目しているアイドルは引き続き筒井あやめさんです」
こんにちは。今回も質問への返答をしていきたいとおもいます。年末年始は溜まっていた仕事をまとめて片付けたので、すこし「アイドル」から離れていましたが、2月に入り、徐々に趣味の時間を取り戻せそうです。遅くなりましたが今年もよろしくお願いします。(「Q」の文言は筆者による要約)
Q:アイドルのバラエティ番組は見ている?
A:可能なかぎりチェックしていますよ。最近なら、『乃木坂工事中』で齋藤飛鳥が筒井あやめのことを「革命児」と呼んでいるのを見て、ニヤリ、としました。
Q:このアイドルの評価を見直してほしい。または、加筆をしてほしい。
A:最近は、評価の見直し、加筆の要望が一番多いようです。結論から言えば、そうした声に応えて文章を書き直すということはしません。ただ、そうした声が届くことについては、ものすごく嬉しいんですね。文章が読まれているということですから、作家としてこれ以上の喜びはありません。「惹起」が寄せられる、これは批評の役目をとりあえずは果たせたと言えるでしょう。もちろん、そうした声に触れることで、対象のアイドルをもう一度眺めてみようと考えるし、あらためて眺めた結果、なにか思うところがあれば、再評価、加筆します。
Q:恋愛未経験者では恋愛ソングを表現することができない。恋愛ドラマを演じることはできない。
A:そんなことはないですよ。箒にまたがって空を飛べなくても魔女を演じることはできるし、刀で人を斬ったことがなくてもサムライを演じることは可能です。書かれた本の再現性を求める、これは「共感」の話題ですね。「表現」とはまったく別の話題です。
Q:創作活動をしている。語彙力や表現力が乏しいせいか、自分の書いた文章を読むと純文学ではなくライトノベルのように感じる。文章力を向上させるような、おすすめの小説はあるか。
A:まず、語彙力や表現力の乏しさ、つまり文章力に左右され作品のジャンルが純文学になったりライトノベルになったりすることはありえません。純文学作品を書こうとしてライトノベルになってしまった、とすると、自分の持っているイメージが「ライトノベル」なのだとおもいます。ではそのイメージを変えるにはどうすればいいか。やはり読書が一役買ってくれるのでしょうね。そうですね、ドストエフスキーはどうでしょうか。ドストエフスキーの作品ならばどれを読んでも実りがあるはずです。たとえば、ドストエフスキーは、日頃神に祈りを捧げる人間よりも、死刑台に立たされ神頼みする罪人こそもっとも神を信じる、もっとも神と距離の近い存在だと言っています。こうした純度の高い思考の暴走こそ純文学なのだとおもいます。
Q:乃木坂46の5期生で注目の子は見つかったか。
A:まだ11人全員の情報が出揃っていませんが、現在公開されているなかでは冨里奈央さんを見て、可愛いな、と思いましたよ。
Q:今、アイドルにハマっているけれど、この経験は今後の人生、特に恋愛で活かされるのか、不安。
A:これは要するに人生相談ですよね。この場では抽象的なことしか言えませんが、恋愛って、自分を信じてくれる人に出会えるかどうか、これがすべてだと私はおもっています。たとえば、仕事で大きなトラブルがありそれがすべて自分の所為にされた、とか、痴漢に間違われた、とかなんでもいいですけど、自分が社会的に追い詰められてしまった、しかも自分が無実であることになんら根拠がない状況、つまり信じるという行為でしか支えられない状況にあるときに、それでも自分を信じて味方になってくれる人がいる、そういう人にめぐり逢えたらそれが一番の幸せですよね、きっと。大抵の人間は自分が幸せになるために人を好きになって交際するわけですから、その相手が落ちこぼれてダメになるのがわかったら、まあ手を引くわけです。サヨナラです。それは仕方ないしまあそこまでの関係だったと割り切るしかないんだけど、そういうことが当たり前のなかで、無条件で自分のことを信じてくれる人がいるんですね。いやいやそんな人にはそうそう出会えないよ、と憤るかもしれませんが、そんなことはありません。そういう「綺麗事」を叶えてくれる人をどうやったら探し出せるのか、出会えるのか、これは簡単です。自分が誰かにとっての”そういう人”になれば良いだけなんですね。自分がそういうふうに振る舞って生きてさえいれば、同じような人間に嫌でもめぐり逢ってしまうわけです。そしてこの「無条件で信じる」という行為こそ、アイドルファンがアイドルを”推す”際に抱いている感情なのではないでしょうか。
Q:推しメンバーは?
A:私の「推し歴」、こちらで回答しました。ただ、アイドルについてあれこれ考え書いていくなかで現在は、「推す」という意味は夢に乗るということだ、と捉えているので、そういう意味では自分の文章を読んでいくと現在の”推し”は賀喜遥香になるのではないか、と最近は考えています。このひとは、このさきどのような夢を叶えるのか、ワクワクさせますよね。平凡な少女がシンデレラに選ばれた、というのは陳腐な物語かもしれませんがやっぱり言い様のない魅力がある。平凡と言っても、現実的なことを言えば、とびきりに可愛くないとシンデレラには選ばれないわけです。しかしとびきりに可愛いのであればそれはもう平凡とは呼べませんよね。この矛盾に賀喜遥香の魅力があるんだとおもいます。正真正銘の「アイドル」ですね。
2022/02/08 楠木