SKE48 一色嶺奈 評判記

「R・E・N・A」
一色嶺奈、平成14年生、バイトAKBの第一期生であり、SKE48のドラフト2期生。
松井玲奈の遺伝子を引き継ぐべきメンバーと謳われ、作り手にその将来を見込まれた少女である。才能は、高く買えるものであったように思う。約4年の活動で、実質、チームSの3番手までのぼりつめている。ただ、ステージの上でアイドルの基礎を作り上げていった点などは確かにSKE的であるけれど、松井玲奈にかさなる部分は、あまりない。顔立ちに少し、面影があるくらいだろうか。どちらかといえば、松井珠理奈に近い。物事を明け透けに語る一色の大胆な一面は、少女期特有の万能感によるものだろうし、闘争本能が衝動として現れ、自己を破滅的に追い込んでしまうその抒情性は、心の緊迫した、脆弱で、繊細なアイドルを映し出している。
その繊細さは、ライブパフォーマンスにおいて高い効果を発揮してもいる。このアイドルは、音楽の場面場面で表情がめまぐるしく変わる。その日の気分、日常の出来事が、良くも悪くも、その日のステージに強く影響を及ぼす。気取った言い方をすれば、音楽をアンビエントノイズにデザインする。たとえばそれは、焚き火を眺めるような、それを眺める人間の心をせんめいにするような、異彩を放つ。この点が特にSKE的と云えるだろう。
総合評価 60点
アイドルとして活力を与える人物
(評価内訳)
ビジュアル 13点 ライブ表現 13点
演劇表現 9点 バラエティ 12点
情動感染 13点
SKE48 活動期間 2014年~2018年