STU48 森下舞羽 評判記
「戦闘性に象られたアイドル」
森下舞羽、平成16年生、STU48の第一期生。
1期の最年少メンバー。「フォトジェニック少女」と大手メディアに言わしめたとおり、誰の目にも明らかな、個性的なビジュアルをもつ。その印象強さをして、ファンの情動を揺さぶる点、アイドルの相貌がファンから毀誉褒貶を引き出す点が、まず特徴となるだろうか。ファンのあいだで広く好悪がわかれることが、人気の乏しさにつながっている。個性が強すぎる、ということなのだろう。デビューから5年以上経つが、ほとんど禿筆をふるっている。
アイドルとしての実力は、欠点らしい欠点はない。とりわけ、グループきっての踊り子であった門脇実優菜の背中を見て「アイドル」を育んできた少女だけあり、ステージ上の振る舞いには目をみはるものがある。ファッションモデルのように、スラっとした長身のスタイルをそなえたアイドルだが、同じく長身のアイドルたちと比較しても、森下は長身であることをマイナス要素にせず、踊りに上手に活かせている。
若者の、精気のとげとげしさを18歳になった今もまだ残しているようで、「アイドル」という夢の暮らしを入手した今でも、ファンの眼前で「これだけは譲れないというものに未だ出会えていない」と語ってみたり、なかなか反動的な人にも見える。その横顔は、やはり気性に激しかった瀧野由美子にどこか重なって見えなくもない。最年少の特権として、STU48というデミタスのなかに育まれたアイドルだということをその横顔に印している。アイドルらしからぬ戦闘性に象られたその少女の横顔は、すこぶる勝気で、大いに美しい。
総合評価 58点
問題なくアイドルと呼べる人物
(評価内訳)
ビジュアル 14点 ライブ表現 13点
演劇表現 10点 バラエティ 10点
情動感染 11点
STU48 活動期間 2017年~