櫻坂46(欅坂46) 森田ひかる評判記

「サクラザカ・ジェネレーション」

森田ひかる、平成13年生、櫻坂46(欅坂46)の第二期生であり、櫻坂46の初代センター。
オールドスクール・アイドルとして、シーンを一方から牽引してきた。トップアイドルに恥じない豊穣な笑顔をもっている。とりわけ、ファンの言葉を前に、アイドルが本心で笑っているように見える、笑顔の距離感、またその距離感が、デビュー当時からまったく変わらない点は、天性のアイドルとも云うべき風格である。
一般的には、平手友梨奈の後継者として、同業者、アイドルファン、共に広く認知されている。あるいは、平手友梨奈が作り上げた欅坂46の世界観を継ぎつつ、櫻坂46という新たなグループの主役を張るべき輿望を担ったメンバーだと云うべきかもしれないが。いずれにせよ、そのプレッシャーは言葉に尽くすことのできないものであったと想像するが、それだけに平手友梨奈に強い影響を受けた多くの少女たち、平手友梨奈の面影をもつアイドルたちのいずれもが遠く及ばない、一線を画した、紛雑を超えた存在感を森田ひかるは誇っている。
その「存在感」は、ファンへの刺戟として、現れている。櫻坂46は、他のアイドルグループとは比較にならないほど、ファンによる音楽の考察に囲まれている。音楽の影響力、音楽に魅力があることをアイドルファンにまず教えたのが平手友梨奈ということになるはずだが、アイドルとして夭折した平手に代わって、次代において、音楽の考察という発熱した、批評とはまた別の、言葉どおり若者の衝動としての承認欲求を満たす、音楽を自分だけのものにしようとするファンの行動力を支えているのが、森田ひかるであることは最早うたがう余地もない。
櫻坂46の音楽の作風、音楽を伝えることのスタイルを決定的にした存在だと、云い換えても良い。そのスタイルの特徴は、おとなになってしまった人間にはもう見えなくなってしまったものを、しかし大人にならなければ気づけないものとして、音楽に奏でる点にある。欅坂を懐かしむことができるからこそ、櫻坂世代なのだ。

総合評価　86点

現代のアイドルを象徴する人物

（評価内訳）

ビジュアル　17点　ライブ表現　18点

演劇表現　16点　バラエティ　18点

情動感染　17点

櫻坂46(欅坂46)　活動期間　2018年～