AKB48 初恋のおしべ 評判記

「初恋のおしべ」
歌詞について、
お得意の、お決まりの、行動(移動)をしない、受動的な主人公の物語である。今作においては能動性の欠如が顕著で、それを主人公のアイデンティティに仕上げてしまっている。学校で一番人気の「彼女」が、自分に好意を寄せていて、しかも「彼女」から行動を起こすという奇跡を信じている「僕」のお話である。このような人物が憧憬として描かれる、というのは作詞家の世代を象徴するイデオロギーなのか、作詞家の世代からみた若者の恋愛風景がこのような光景なのか、わからないが、どちらにせよ(これまでにもくり返し述べてきたが)、このような詩情に共感ができたとして、はたしてそこに救い(活力)はあるのだろうか。
総合評価 42点
何とか歌になっている作品
(評価内訳)
楽曲 10点 歌詞 6点
ボーカル 10点 ライブ・映像 10点
情動感染 6点
歌唱メンバー:内山奈月、岡田奈々、北川綾巴、小嶋真子、渋谷凪咲、田島芽瑠、朝長美桜、西野未姫、橋本耀、前田美月
作詞:秋元康 作曲:NaO / MATCH 編曲:若田部誠