SKE48 谷真理佳 評価

谷真理佳(写真右)(C)「エビショー!」製作委員会

「保存されたもの」

わたしがはじめて谷真理佳を意識したとき、彼女はたしか、画面の向こう側で青いジャージを着てリュックを背負いヒッチハイクをしていた。SKE48のバラエティ番組のワンコーナーだったか。ほどなくして、谷真理佳はブレイクを果たす。松井玲奈が卒業する前後だったと記憶している。だが、特効薬的な感興だったせいか、それからしばらく彼女に注目することはなかった。

ひさしぶりに見た谷真理佳はどこか疲れているような印象をうけた。髪は変わらず黒く長い。スマートな陰影、スタイルも維持されている。頬骨と顎骨の逞しさをみる度に「惜しいな」と考えていたことを、わたしは思い出した。谷真理佳はエンターテイメント的なキャラクターだが本人がファンの気を引こうとして仕掛ける「悪戯」は文学寄りである。表面的には滑稽であるのに、そこに込められた意味を考えてしまうと、我々は少し暗い気持ちになる。次から次へとろくでもないことが起こるみたいな、毎日が毎日つづいているみたいな、沈んだ気持ちにさせる。どうにかして、明るいままの、暗くなる前の谷真理佳を、アイドルたちを保存しておけないものか、といつも想う。

「参るよなあ」と夫は言った。
「まったくひとつうまくいかないとなると、何もかも駄目になるんだ。なあ、こいつはまだ十年も経っていないはずだぞ。俺たちがこれを買ったときはまだ新品同様だったじゃないか。」

レイモンド・カーヴァー「保存されたもの」

 

総合評価 56点

問題なくアイドルと呼べる人物

(評価内訳)

ビジュアル 7点 ライブ表現 12点

演劇表現 11点 バラエティ 14点

情動感染 12点

 HKT48、SKE48 活動期間 2012年~

評価点数の見方

SKE48