けやき坂46

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「アイドル史の収斂」

けやき坂46の第一期生には、AKB48からはじまった、グループアイドルの第一期生が抱える”特別な”物語=イデオロギーが不在している。群像劇と呼ぶには、彼女たちの物語はあまりにも文量が不足しており、物語として文体や輪郭を持たない。第一期生のなかに必ず出現する物語の”主人公”が欠落してもいる(その登場は渡邉美穂の誕生を待つことになる)。けやき坂46に所属するアイドルたちの資質を眺めると、他のグループに渦巻く”第一期生感”を備えるのは第二期生であるという倒錯に打つかるのである。そして、この倒錯が、あたらしい物語として、あたらしい時代を生きるファンと同業者を魅了するのである。けやき坂46・第一期生は、乃木坂46の第二期生にあたえられた「不遇」という境遇と「不屈」という概念を止揚することに成功したアイドルと云える。その第一期生の次に誕生した第二期生には、渡邉美穂という主人公と現代アイドルシーンの収斂を象徴する丹生明里が同時発生してしまった…。共存不可能な概念が今後どのような物語をみせるのか、現代アイドル史において、もっともスリリングなグループと云える。

 

けやき坂46メンバー

1期生
加藤史帆 東村芽依 柿崎芽実

2期生
河田陽菜 丹生明里 濱岸ひより 渡邉美穂