AKB48

「国民的アイドルの誕生」
AKB48とは、アイドル史にとっての基準線を貫いた転換線である。基準線と転換線のクロスは強烈なトレンドを発生させ、国民を巻き込む新たなアイドルブームの誕生をしらせる。カフェのテーブル上に置かれた真っ白な原稿用紙のなかを、みぎへひだりへと動きまわる少女たちの不完全な群像劇は、ソロアイドルからグループアイドルへとシーンを移動させる。不完全な少女たちが書く物語は、アイドルのあり方そのものを転覆させ、現代アイドル史の性格を決定づけた。
前田敦子、島崎遥香以後、自己模倣の収斂により、グループから群像劇が消滅し、アイドルたちは個性を欠落させる。後藤萌咲、矢作萌夏世代のアイドルは、自身が所属するAKB48の歴史を”よすが”にはしない。アイドルが”終わること”(卒業すること)に馴れてしまった世界で、彼女たちが、空中に漂ったまま、何処へたどり着くのか、まったくあたらしい物語への胎動は、始まったばかりである。
AKB48メンバー
1期生+1.5期生
前田敦子 峯岸みなみ 板野友美 篠田麻里子
3期生
–
4期生
柏木由紀
5期生
宮崎美穂
6期生
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7期生
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8期生
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10期生
仲俣汐里
11期生
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ドラフト1期生
後藤萌咲
大組閣移籍組
木﨑ゆりあ
ドラフト2期生台湾
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16期生
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ドラフト3期生
矢作萌夏