乃木坂46 隙間 評判記

「隙間」
楽曲、歌詞について、
『他の星から』と同じ歌唱メンバーを揃えた、という点から、楽曲発表当時話題になった。歌詞を読むとたしかに「星」の系譜が意識されており、世界観を共有しているようにも見える。『他の星から』でアイドルになった少女の後日談と捉えることも可能。
『設定温度』の歌詞が顕著だが、作詞家・秋元康の特徴・悪癖のひとつに、書き出しに情熱のすべてが注ぎ込まれ、そこから徐々に減退していく、というウィーク・ポイントがある。とくにこの傾向はカップリング曲に出やすい。これは、一つの楽曲を、一つの題材=キーワードに頼って書き切ることで多作が可能になる、つまり多くのカップリング曲を提供できる、という事情に裏付けられたものであり、今作品もそれにならっている。イントロダクションには並ではない興奮・期待がある。けれどそれが最後まで保たれない。途中から飽き飽きしてくる。なによりも、楽曲を仕上げるために準備した題材が「隙間」であった点にどうしようもないセンスの悪さを感じる。
総合評価 56点
聴く価値がある作品
(評価内訳)
楽曲 14点 歌詞 8点
ボーカル 12点 ライブ・映像 11点
情動感染 11点
歌唱メンバー:伊藤万理華、井上小百合、斉藤優里、桜井玲香、中田花奈、西野七瀬、若月佑美
作詞: 秋元康 作曲:Akira Sunset、Carlos K. 編曲:Akira Sunset、Carlos K.