HKT48 朝長美桜 評価

HKT48

朝長美桜さん(@miochan_0517)がシェアした投稿

 

「夢の花園より」

郷愁を感じさせるアイドルである。理由はわからない。
この「理由はわからないけれど」と想わせることができる才能とは、アイドルを評価する際にひとつの基準になる資質である。
デビュー段階で提供したアイドル朝長美桜とファンが求める容姿、キャラクター、アイドル像がつよく一致するという幸運を得たアイドルである。
しかし、同時に自身とその「あるべきアイドル像」とのギャップ、成長と共に深くなる溝に苦しんだアイドルでもある。
大抵のひよっこアイドルは、この段階でドロップアウトし、ひっそりと消えていくのだが、朝長美桜はどうやらその溝を乗り越えたようである。類似アイドルでの成功例は星野みなみが挙げられるだろうか。

その困難を乗り越える過程を物語として提供できていたら、それは、アイドルとして確固たる地位の確立に大きく寄与するのであるが、朝長美桜の場合、物語を原稿用紙に書き連ねる際に、本人が本来もっていた魅力そのものをどこかに忘れて置いてきてしまった。
果たして、今日、YouTubeでファッションについて小気味よく語り、「独りよがりな美」を提供する、朝長美桜の姿はファンにどう映っているのだろうか。愛用している化粧品の紹介直後に選挙イベントの投票方法について笑顔で案内をはじめる滑稽さはどう映るのであろうか。
それでもファンは従来どおり、保護者のような目線でやさしく見守っているのか。
いずれにせよ、朝長美桜のみせる「美」は、トップアイドルがみせる「美」とは異なる。
アイドルの「美」とは円を描いて、くるくると飛びかう二匹のチョウチョである。

「人から見れば、それはチョウたちが演じる美しい円舞。扇子も紙吹雪もない、自然が織りなす「胡蝶の舞」。仲間どうしで仲よくじゃれあっているふうなその光景は、微笑ましくもあり、心をなごませて、楽園の夢想に導いてさえくれる。けれどもチョウたちにとっては、これはあくまで熾烈ななわばり争い。とるかとられるかの、貴重な資源の奪いあい。それが人間の目には、優美な舞姿に映る」
(阿部和重「ピストルズ」)

 「てんとうむChu!の世界をムチューにさせます宣言」は近年のアイドルのバラエティ番組では「乃木坂ってどこ」に次ぐ完成度の高さであったが、そこで観せた朝長美桜の魅力、美の多様さは損なわれてしまったようにおもう。この喪失については同番組で共演していた北川綾巴の項で述べた通りである。

 

総合評価 61点

アイドルとして活力を与える人物

(評価内訳)

ビジュアル 14点 ライブ表現 8点

演劇表現 6点 バラエティ 17点

情動感染 16点

 

HKT48 活動期間 2012年~ 

評価点数の見方